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2023-02-23

言うは易く行うは難し Easier said than done  

労作時の息切れで来院した症例(端座位)

🐤 解説
  • 端座位の状態で頸部の下1/2に周期的は拍動(隆起)を認める
  • 陽性波 ➜ 頸動脈(コリガン脈)または頸静脈(ランチシ徴候
  • 頸部下端の用手的圧迫で同拍動は消失した ➜ 内頸静脈の拍動
  • 本例は最終的に慢性左心不全の増悪によるランチシ徴候と診断

 🐦 つぶやき
  • 頸部で陽性波を見た時,静脈性か動脈性かの鑑別が必要です.そのポイントとして,①触診による拍動の強さ,②呼吸性変動の有無,③脈触知を併用した時相判定,④圧迫による消失の有無,などが知られています.
  • しかしこの鑑別は"Easier said than done"(言うは易く行うは難し)と思っています.陽性波を示すほど高度に上昇した中心静脈圧の拍動はまるで動脈です(自験例).もちろん呼吸変動なんてありません.
  • 本ビデオでは圧迫で消失していますが,強く抑え込まないと消えてくれませんでした(3度撮り直し😅).時相の違いも僅かだし...動脈性なら収縮期 vs 静脈性(巨大v波/cv merger)ならⅡ音ピーク(収縮後期〜拡張早期)

松下記念病院 川崎達也)

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