拡張型心筋症(CRTD)例が息切れで来院(座位)
🐤 解説
- 座位で鎖骨上に周期的な陥凹(内頸静脈)
- 中心静脈圧はかなり上昇していると判断
- 座位→立位で拍動パターンの変化に注目
- 拍動は一旦消失するもその後に再び出現
- しかもパターンは陥凹ではなく隆起(→)
- 症状も強く(血圧は低めも)利尿薬追加
🐥 追加コメント
- 通常は,座位から立位の体位変化で頚静脈拍動パターンが改善します(陥凹→消失または隆起→陥凹など).この場合は労作時の息切れの訴えはあまり強くなく,日常生活はなんとか送れいていることが多いと思います(自験例).
- しかし本例のように立位で改善が乏しい症例ではやはり辛そうです.本例はスピロノラクトン25 mgの追加で体重が3 kg低下して,座位で頚静脈拍動も消失しました(ただし吸気負荷後やトレッドミル負荷中は僅かに陽性)
- 本例では長年,患者さん自身がいつも頚静脈を確認されています.自覚症状との関連も確かなので,担当医(投稿者)のみならず患者さんもとても信頼しているフィジカル所見です.毎回BNP値を確認する必要もありません.
(松下記念病院
川崎達也)
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