- 急性の非代償性心不全では発声も注目すべき身体所見の一つになるようです.肺うっ血などによる息切れに加えて,声帯浮腫などの影響があるようです.心不全症例に「あ~」と言ってみてくださいという日が来るのかもしれません(すでに実施されている施設が少なくなかったりして…😅)
🚨 臨床研究(Appl Sci (Basel) 2023;13:1827)
- 急性心不全で入院した患者52人の会話を毎日記録
- 音声と会話の特徴を同定し治療中との関連を調査
- 治療後は治療前より安定(明瞭で速くて長い発声)
😀 独り言
- 息切れの判定方法としてはリハビリ中のトークテスト(Talk test)が有名です.運動強度を推定する簡便な方法の一つで,快適に会話しながら行える運動強度はおおむね安全に実施できることがガイドラインにも記載されています.
- 昨年の心不全学会での講演で,「長母音を18秒出せれば5メッツ以上の運動耐容能」ということを耳にしました(論文を探し出せず).循環器診療では身体所見が大切ですが,音声に関してはまだこれからの領域かもしれません.
(松下記念病院
川崎達也)
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