検診で脂質異常を指摘された症例の右眼
👀 眼瞼黄色腫 (Xanthelasma palpebrarum)
- 黄色腫とはリポ蛋白を貪食した泡沫細胞が皮膚および粘膜などに集簇した状態
- 眼瞼黄色腫は黄色腫で最多の病態で上眼瞼の内眼角部に生じやすい(下図の丸)
- おおよその頻度は全人口の1.2%で男性よりも女性に多く好発年齢は40〜50代
- もちろん高コレステロール血症とも関連するが約半数では脂質異常を認めない
- 本例のLDLコレステロール値は150台で冠動脈CTでは有意な狭窄病変を認めず
- 食事療法やスタチンの退縮効果は限定的/美容的にはレーザー焼灼や手術切除
- 他の黄色腫として結節性黄色腫や腱黄色腫,扁平黄色腫,発疹性黄色腫がある
😋 おまけ
- xanthomaはギリシャ語のyellowを意味するξανθός (xanthós) に由来して,その発音は少し難しい【zænθə́umə/ザンソウマ/実際の音声】
- 家族性高コレステロール血症の診断基準に黄色腫が入っているが,あくまでも腱黄色腫または皮膚結節性黄色腫であって眼瞼黄色腫ではない
💁 眼に関する過去の投稿 ➜ コチラ(web版なら右欄からも選択可)
(松下記念病院
川崎達也)
0 件のコメント:
コメントを投稿