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2022-03-03

🏆 論文

  • 当院の循環器内科の酒井先生の研究が出版されました
  • 肥大型心筋症のⅣ音の臨床的な意義を調べた研究です
  • 結論は洞調律+Ⅳ音なし=運動耐容能の低下+心事故

洞調律の肥大型心筋症では通常Ⅳ音を聴取(a,矢印)
一方Ⅳ音を欠く症例(b)は17ヵ月後に心房細動になりⅢ音が出現(c,矢頭)

心肺運動負荷で評価した運動耐容能は洞調律Ⅳ音あり>洞調律Ⅳ音なし>心房細動例
心事故(心房細動への移行を含む)もⅣ音なし例でより高率

😀 追加コメント
  • Ⅳ音の発生には心房の強い収縮が必須です.よって心房の頑張り(心房の辛抱 😁 勝手に命名)が終局に近づくと,電気的には(心電図で)洞調律でもⅣ音が消失すると思われます.
  • よってⅣ音を欠く肥大型心筋症は洞調律だからといって安心できません.もっとも本所見を臨床活用するには,肥大型心筋症ではⅣ音が聞こえて当たり前という認識が必要ですが…

👿「論文」の過去の投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

松下記念病院 川崎達也)

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