息切れの増悪で来院した症例
🐸 所見の解説
🐨 独り言
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination-
本例には冠動脈バイパス術の既往があり,今回は慢性左心不全の増悪と診断しました.座位で内頸静脈の拍動が視認できるから(座位陽性),心不全は十分には代償されていないと判断するだけではちょっと寂しい気がします.ぜひ頸静脈の簡易定性法にフィジカルの知識をどんどんプラスしていってください(
簡易定性法
+ ).その応用はほぼ無限かも… - 深吸気で内頸静脈の拍動が出現することはあっても,陥凹が陽転化することは珍しいと思います.なお本ページではGiovanni Maria Lancisiが発見した(三尖弁逆流時に出現する)頸静脈の巨大v波(cv merger)をランチージ徴候と記載してきました.しかし本邦ではランチシと記載されることが多いようなので,今回から変更しようと思います.もっともイタリア人の発音ではランチーシと聞こえますが…
(松下記念病院
川崎達也)
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