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2026-08-10

心音クイズ:Q1

心音の無料ゲーム「心音マイスター」より


💫 解説
  • S1とS2の間が収縮期で、S2とS1の間が拡張期です。ほとんどの症例で収縮期より拡張期の方が長くなります。
  • よって「S1-S2-休み」という塊で心音を理解するように心がけていると、S1とS2をより鑑別しやすくなります。

😎 補足
  • 本例は健常者で記録された正常の心音です。少し注意すると、音量はS1の方がS2よりも大きいことに気が付きます。
  • よってこの心音は心尖部で記録されていることになります。逆に心基部の記録ならS2の方がS1 より大きくなります。

松下記念病院 川崎達也)

2026-08-06

Les Archives du Cœur 心臓音のアーカイブ

  • フランスの芸術家 Christian Boltanski(1944-2021)が、人々が生きた証として開始した心臓音を収集するプロジェクト
  • 香川県にある豊島(てしま:14.5㎢、人口約760人)にあり、世界各地で採録された人々の心臓音を恒久的に保存・公開
  • 入場料はオンライン600円、当日700円(※15歳以下は無料)で、録音料は1,570円(CDブックレットを含む)(詳細


😎 独り言
  • 心音フリークの投稿者としては、実際に行ってみて、いろんな心音を聴きたいと思います。そして是非、自分の心音もアーカイブに加えるつもりです。永久に残るという触れ込みですし…
  • 使用機器が気になります。心音の録音はノイズとの闘いだからです。心雑音はともかく、過剰音(特に低調成分)はノイズとして消え去りそう…いずれにせよいつか訪問記をアップします。

松下記念病院 川崎達也)

2026-08-03

循環器フィジカル - 100本ノック -


循環器領域の身体所見を学習するために作成された無料アプリ「循環器フィジカル -100本ノック-」の動画版です.2026年4月から循環器Physical Examination講習会の公式SNSに毎週金曜日にアップしています.こちらのコンテンツにも2週分ずつまとめてアップします.

👻「フィジカルノック」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

松下記念病院 川崎達也)

2026-07-30

時には外頚静脈も活用

体重が少し増加した心不全例(座位)

😐 解説
  • 外頚静脈の明瞭な上下運動あり(矢頭)
  • 吸気保持で拍動は消失し膨隆(=怒張)
  • 当日のBNPは前回の700から1300に増加
  • 本症例はDCMで心不全の悪化と診断した
  • 利尿薬を追加して早めに再診を予定した

😶 追加コメント
  • 心不全の評価で用いる頚静脈は、外頚静脈ではなくて、内頚静脈です(もちろん右側)。これは解剖学的な理由です(外頚静脈は右房と直線的関係でなく、有効な逆流防止弁があり、胸鎖乳突筋の緊張の影響を受ける)。
  • ただし本例のように心周期に伴う拍動が明瞭な場合は、中心静脈圧の推定(心不全判定)に用いてもOKです。あるいは呼吸変動(自発呼吸に伴う変動あるいは深吸気負荷に伴う変化)がある場合も、判定可能と思われます。
  • 本例では外頚静脈に目が行きますが、よく見ると内頚静脈の拍動も十分に視認できます。通常呼吸時には鎖骨上窩で陥凹があり、吸気負荷後は頚部の中央(外頚静脈を含む)が面として周期的に陥凹しています。

松下記念病院 川崎)

2026-07-27

AI 聴診器の研究から

TRICORDER 試験 👀 Lancet 2026;407(10529):704-15
  • 背景: 心血管疾患の早期発見は、世界的な公衆衛生上の優先事項である。人工知能(AI)搭載聴診器は、心不全、心房細動、弁膜症(VHD)のポイントオブケア検出において、優れた性能特性を発揮する。
  • 方法:英国のプライマリケア診療所を、介入群(日常診療におけるAI聴診器の使用に関するトレーニングと導入)または対照群(日常診療)に1:1でクラスター無作為化した。心臓検査中、AI聴診器は15秒間の単誘導心電図と心音図信号を記録し、3つのAIアルゴリズムに入力して、左室駆出率低下(≤40%)、心房細動、およびVHDの有無に関する二値予測を返した。
  • 結果:205の診療所がランダムに割り当てられた (介入群に96施設 [登録患者 701,933人]、対照群に109施設 [登録患者851,242人])。介入群の診療所では、心不全の検出はグループ間で差がなかった (IRR 0.94 [95% CI 0.86-1.02])。地域ベースまたは病院ベースの診断に差はなかった (p>0.05)。 
  • 解釈: AI聴診器を日常的なプライマリケアに導入しても、導入後12か月経過しても心不全の検出率や地域ベースの診断率は有意に増加しなかった。ただしAI聴診器の使用は、心不全、心房細動、弁膜症の検出率の有意な上昇と独立して関連していた。


😑 独り言
  • 少し分かりにくい結果かな~と思います。特に「AI聴診器の使用は、心不全、心房細動、弁膜症の検出率の上昇と関連するが、心不全の検出率や地域ベースの診断率は有意に増加しなかった」という点です。抄録の解析はIntention-to-treat analysisですが、図のPer-protocol adjusted incidenceでは差がありそうです(両解析法の違い
  • これに関する筆者らのコメントAI訳 →「アルゴリズムの性能は良好であったにもかかわらず、3疾患の検出率の向上は集団規模では達成されず、使用状況に依存することが明らかになった。また、実世界での導入において克服すべき大きな課題、例えば低い利用率や関連するワークフローの不整合なども明らかになった。」…なるほど(!?)

💁 AI(人工知能)に関する過去投稿は コチラ(PC版なら右下欄から選択可能)

松下記念病院 川崎達也)