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2026-08-03
循環器フィジカル - 100本ノック -
循環器領域の身体所見を学習するために作成された無料アプリ「
循環器フィジカル -100本ノック-
」の動画版です.2026年4月から
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(
松下記念病院
川崎達也)
2026-07-30
時には外頚静脈も活用
体重が少し増加した心不全例(座位)
😐
解説
外頚静脈の明瞭な上下運動あり(矢頭)
吸気保持で拍動は消失し膨隆(=怒張)
当日のBNPは前回の700から1300に増加
本症例はDCMで心不全の悪化と診断した
利尿薬を追加して早めに再診を予定した
😶
追加コメント
心不全の評価で用いる頚静脈は、外頚静脈ではなくて、内頚静脈です(もちろん右側)。これは解剖学的な理由です(外頚静脈は右房と直線的関係でなく、有効な逆流防止弁があり、胸鎖乳突筋の緊張の影響を受ける)。
ただし本例のように心周期に伴う拍動が明瞭な場合は、中心静脈圧の推定(心不全判定)に用いてもOKです。あるいは呼吸変動(自発呼吸に伴う変動あるいは深吸気負荷に伴う変化)がある場合も、判定可能と思われます。
本例では外頚静脈に目が行きますが、よく見ると内頚静脈の拍動も十分に視認できます。通常呼吸時には鎖骨上窩で陥凹があり、吸気負荷後は頚部の中央(外頚静脈を含む)が面として周期的に陥凹しています。
(
松下記念病院
川崎)
2026-07-27
AI 聴診器の研究から
TRICORDER 試験
👀
Lancet 2026;407(10529):704-15
背景:
心血管疾患の早期発見は、世界的な公衆衛生上の優先事項である。人工知能(AI)搭載聴診器は、心不全、心房細動、弁膜症(VHD)のポイントオブケア検出において、優れた性能特性を発揮する。
方法:
英国のプライマリケア診療所を、介入群(日常診療におけるAI聴診器の使用に関するトレーニングと導入)または対照群(日常診療)に1:1でクラスター無作為化した。心臓検査中、AI聴診器は15秒間の単誘導心電図と心音図信号を記録し、3つのAIアルゴリズムに入力して、左室駆出率低下(≤40%)、心房細動、およびVHDの有無に関する二値予測を返した。
結果:
205の診療所がランダムに割り当てられた (介入群に96施設 [登録患者 701,933人]、対照群に109施設 [登録患者851,242人])。介入群の診療所では、心不全の検出はグループ間で差がなかった (IRR 0.94 [95% CI 0.86-1.02])。地域ベースまたは病院ベースの診断に差はなかった (p>0.05)。
解釈:
AI聴診器を日常的なプライマリケアに導入しても、導入後12か月経過しても心不全の検出率や地域ベースの診断率は有意に増加しなかった。
ただしAI聴診器の使用は、心不全、心房細動、弁膜症の検出率の有意な上昇と独立して関連していた。
😑 独り言
少し分かりにくい結果かな~と思います。特に「AI聴診器の使用は、心不全、心房細動、弁膜症の検出率の上昇と関連するが、心不全の検出率や地域ベースの診断率は有意に増加しなかった」という点です。抄録の解析はIntention-to-treat analysisですが、図のPer-protocol adjusted incidenceでは差がありそうです(
両解析法の違い
)
これに関する筆者らのコメントAI訳 →「アルゴリズムの性能は良好であったにもかかわらず、3疾患の検出率の向上は集団規模では達成されず、使用状況に依存することが明らかになった。また、実世界での導入において克服すべき大きな課題、例えば低い利用率や関連するワークフローの不整合なども明らかになった。」…なるほど(!?)
💁
AI(人工知能)
に関する過去投稿は
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(
松下記念病院
川崎達也)
2026-07-23
奇脈(Pulsus Paradoxus)の生理学
📧
N Engl J Med 2026;394:2487
に掲載されたレターより
奇脈
は吸気時に収縮期血圧が10mmHgを超えて低下する現象と定義され、しばしば重篤な疾患を疑う手がかりである。
収縮性心膜炎
や
心タンポナーデ
といった心疾患との関連でよく知られているが、喘息やCOPDなどの肺疾患でも見られる。
その機序として、吸気時の全身静脈還流増加、肺血管系への血液プーリング、心室間相互依存性、胸腔内圧の変動の誇張など、複数の要因が示唆されている。なお
この現象は奇脈という名称にもかかわらず、正常な生理反応の誇張に過ぎない
。
奇脈は、他に異常のない肥満患者でもよく見られる所見である。これは腹囲増大が胸壁・横隔膜を圧迫し、呼吸仕事量を増加させる効果によるものと考えられている。従来からストロー呼吸(気道閉塞の模擬)を用いて、教育されてきた。
しかし呼吸速度を遅くするだけで奇脈は有意に増大する。特に注目すべき点として、10秒/呼吸という遅い呼吸だけで、ストローなしでも血圧低下が20mmHgを超えた(下図)。再現性の高いこのプロトコルは教育的に有用である。
肥満や心肺疾患のない健常者でも、遅い呼吸だけで容易に10mmHgを超える奇脈が生じうるということは、呼吸速度の変化が、重篤な疾患を見分けるトリアージツールとしての奇脈の臨床的有用性に影響しうる可能性を示唆している。
- 奇脈に対する呼吸の影響 -
(
@NEJM
)
(
松下記念病院
川崎達也)
2026-07-20
循環器フィジカル - 100本ノック -
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川崎達也)
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