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2025-05-15

ギャロップ → ギャロップ

呼吸困難感を訴える症例(来院時と治療2週間後)

😎 解説
  • 聴診器のベルを用いて心尖部で聴取される独特の音感に注目して欲しい。これは馬が駆けるリズムに似ることからギャロップ(gallop)と呼ばれ、非代償性心不全を示唆する。特に左側臥位で聴こえやすいが、呼吸困難感が強い時に臥床の体位は難しい。荒い呼吸時や騒がしい救急現場での認識は必ずしも容易ではないが、重症心不全を強く示唆するためその臨床的意義は高い。なお治療2週間後にもギャロップは消失していない。
😛 深堀
  • ギャロップを構成する過剰心音にはS3とS4があり、各々S3ギャロップ(心室性奔馬調)やS4ギャロップ(心房性奔馬調)と呼ばれている。S3とS4が重なる重合奔馬調律やS3とS4を同時に認める四部調律という病態もある。本例は来院時は重合奔馬調律で,2週間後は四部調律と考えられた。心不全の治療に伴い心拍数が低下して,重合奔馬調律が四部調律に変化することは臨床現場でしばしば経験される。

松下記念病院 川崎達也)

2024-02-22

今週の一枚 🎯

心不全増悪に対して利尿薬を追加した症例
外来の再診時には手がとても冷たくなっていた

👽 解説
  • 再診時には内頸静脈の拍動は完全に消失
  • 手指や爪床に末梢チアノーゼは認めない
  • 症状に関して特に言及なし(元々乏しい)
  • 採血ではCr上昇,BUN上昇,BNP大幅低下
  • 利尿薬の過剰投与 ➜ 血管内脱水と判断
  • 利尿薬を減量して早期のフォローを予定

💣 WRF (worsening renal function)
  • 心不全例では利尿薬(特にループ系)の追加で血清クレアチニンの上昇を認めることがあります.WRF(腎機能悪化)と呼ばれ,その定義は48時間以内に絶対値で0.3mg/dL以上あるいは前値より50%以上の上昇などです.
  • 機序は交感神経/RAA系の亢進による末梢血管のトーヌス亢進や体液量減少による心拍出量の減少などが考えられます.このWRFは心腎連関の一つですが,予後悪化の指標であることが知られているため注意が必要です.
  • 本例のように座位で内頸静脈拍動が明瞭だった症例(=中心静脈圧が高度上昇)で,利尿薬の追加後に頸静脈拍動が綺麗さっぱり消失した時には要注意です.必ず手を触ってみて冷たくなっていないか確認してください.

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ松下ERランチ・カンファレンスの名物コーナー)

松下記念病院 川崎達也)

2019-05-30

治療判定

  • 拡張型心筋症例に対するβ遮断薬(外来導入)前後の頸部所見


フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)