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2019-04-29

頸静脈クイズ

  • 心房細動を伴う拡張型心筋症(代償期)の症例(安静座位で呼吸調整なし)


フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)

2019-04-25

末梢サインの頻度


  • 各種末梢サインは感染性心内膜炎のDuke臨床的診断基準で小基準に含まれます
  • 心エコ-図で疣贅を認めなくても発熱 (38℃以上)+血培+末梢サインで診断可能

名称
特徴
頻度*
点状出血斑
無痛性(血管塞栓)
30%
オスラー結節 Osler's node
有痛性 (免疫反応)
3~10%
爪下(そうか)出血斑 Splinter hemorrhage
無痛性(血管塞栓)
10%
ジェインウェイ病変 Janeway lesion
無痛性(血管塞栓)
5~10%
網膜出血斑(ロート斑) Roth's spot
免疫学的現象
2~10%
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)

2019-04-22

二段脈+α

  • 慢性心不全ステージDの症例(左半側臥位かつ呼吸調整なし)



フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)

2019-04-18

発熱が持続する症例の口腔







👴 解説
  • よく見ると口腔粘膜に点状出血が散在している(ヒントの白丸)
  • 本例は最終的にMRSAによる僧帽弁の感染性心内膜炎と診断した

同所見はジェインウェイ病変やスプリンター出血,眼球結膜出血と同様に,敗血性梗塞を反映した血管現象の一つ.一方,オスラー結節や眼底👀のRoth斑(読み方はロスではなくてロート)は免疫学的機序で生じる.いずれにしても心エコー図で疣腫の有無を調べる前に末梢サイン(peripheral signs)の有無を丁寧に確認しておきたい.

関連投稿末梢サインの頻度  
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)

2019-04-15

心音クイズ

【問題】健常者で記録した心音であるが,その記録部位で正しいのはどれか?









判定



フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)

2019-04-11

頸静脈波形の重症度

  • 洞調律である慢性心不全例の急性増悪時(座位かつ呼吸調整)


👻
  • 復習 通常は座位では鎖骨上に頸静脈拍動は観察できない.座位での胸骨角と右心房の垂直距離はおよそ7cmと考えられる(45度で5cmなら90度では5x21/2cm).中心静脈圧の正常値は5-8cm水柱(正確にはcm血柱).
  • 本例 内頸静脈の拍動(陥凹)の上縁は胸骨角から9cmであった.よって本例の推定中心静脈圧は16cm水柱である.二峰性陥凹のうち,初めの陥凹(x谷)が二つ目の陥凹(y谷)より大きいことに注目
  • 学習 内頸静脈の陥凹は重症するに伴い,x谷>y谷 (健常者を含む)➜ x谷<y谷(x谷の閉塞) ➜ 収縮期陽性波(巨大v波,ランチージ徴候,Lancisi's sign)と進行することが多い.
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)

2019-04-08

頸静脈の怒張?

  • 労作時の息切れで循環器内科を紹介受診した症例の頸部所見(座位で呼吸調整なし)


フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)

2019-04-04

頸静脈:左 vs 右

拡張型心筋症による心不全の非代償期の頸静脈(座位で呼吸調整なし)


👶 解説
  • 左右いずれも内頸静脈の拍動を頸部中央あたりまで確認 ➜ 座位なので中心静脈圧上昇
  • 内頸静脈の拍動は二峰性 ➜ x谷>y谷(重症化に伴いx谷<y谷収縮期陽性波が出現)
  • 拍動は左側でより観察しやすいことに注目 ➜ 左内頸静脈は上大静脈と直線的な位置関係
  • 本例では左側の内頸静脈でも評価可能であるが頸静脈評価は原則として右側頸部で行う

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フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)

2019-04-01

ペンライトの活用

  • 肥大型心筋症と診断されている症例の心尖拍動(左半側臥位 → スポットライト)


フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)