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ラベル 心エコー図 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2026-05-21

バルサルバ負荷(⽇本⼼エコー図学会)

  • バルサルバ負荷はシンプルですが実に奥が深い手技です(下の表).日常臨床でルーチンに行っていますが,その方法は必ずしも統一されていません(多分)
  • 今回,⼀般社団法⼈ ⽇本⼼エコー図学会から負荷⼼エコー図検査実施のための⼿引き「バルサルバ負荷⼼エコー図検査」が発⾏されました(2026年3⽉13日)
  • 詳細は原本参照ですが,簡単には「バルサルバ負荷を行いながら血流速波形を観察 → いきみを開始した第Ⅱ相の状態で10~12秒間ほどで評価」(下の図3)


💁 バルサルバ負荷に関する過去投稿は コチラ

松下記念病院 川崎達也)

2026-04-13

心音クイズ(Q15・Q16)

  • 持田製薬さんと作成している心音クイズのシーズン2 第四弾です(GROUP T inc.さんにも感謝 🙏) 
  • 今回は心音の高みを目指した2症例です 😉(2年間継続した本シリーズも今回で最終回です:深謝)


松下記念病院 川崎達也)

2026-03-16

蹲踞負荷は古典ではない?

  • 最近,気になる論文を眼にしたので共有します.Javadi N, Galazka P, Peters M, Tajik AJ. Squat in Obstructive Hypertrophic Cardiomyopathy. JACC Case Rep. 2026 Feb 12:106920 (Epub ahead of print)
  • 古典的な内容の視覚化だね」と読んでいると "This is to our knowledge the first documentation of confirmation of the hemodynamic changes associated with prompt squat." と記載がありました😮
  • Corresponding authorは,なんとメイヨー・クリニックに長年おられたDr. A. Jamil Tajik…タジク先生がそうおっしゃるならそうかもしれませんが…本ブログにも蹲踞負荷はしばしば登場(ココ

図1 スクワット動作によるLVOT勾配の変化を示す心エコー図
閉塞性肥大型心筋症の(A)50歳男性と(B)33歳女性の左室流出路における連続波ドップラー心エコー図。1)安静時、2)バルサルバ法実施中、3)立位時、4)スクワット時、5)スクワットから立位への変化を示す。安静時から立位にかけての勾配増強とスクワット時の消失が示され、閉塞性肥大型心筋症に対する動的な生理学的影響が強調されている。LVOT = 左室流出路。(AI訳)


閉塞性肥大型心筋症におけるベッドサイド手技の血行動態への影響の視覚的要約
この模式図は、ベッドサイドでの動的操作中の前負荷、後負荷、LVOT勾配、および収縮期駆出性雑音の変化を示しています。バルサルバ法と立位は前負荷を軽減し、LVOT勾配と雑音の強度を増加させます。しゃがみ姿勢は前負荷と後負荷を増加させ、LVOT勾配と雑音の強度を低下させます。しゃがみ姿勢から立位に移行すると、前負荷と後負荷が急激に減少し、LVOT勾配と雑音の強度が著しく増大します。矢印の大きさは変化の相対的な大きさを示しています。LVOT = 左室流出路。(AI訳)


松下記念病院 川崎達也)

2025-10-20

Ⅳ音とエコーA波:深堀

  • 数年前ですが講演後に「肥大型心筋症で明瞭なⅣ音を認めるのに心エコー図のA波が低いのはどうしてですか?」と質問を受けました.残念ながらその場ではうまく答えることができませんでした.そのやり取りをWEBでご覧になっていた身体所見の巨匠から解説メールをいただきました.
  • 先日,Ⅳ音とその機序に関してX(旧Twitter)に投稿を行いました(ココ).しかし私の理解および文章が不正確であったため,翌日に同じ巨匠から再度,解説メールをいただきました(とても反省).同じ過ちを繰り返さないためにも,忘備録として下記にまとめをアップしておきます.

💫 巨匠の指導内容の要約
  • 左室拡張末期圧(EDP)上昇例の左室流入A波はすべて増高するわけではない。EDPが中等度以上に上昇すると心房機能は亢進しているにも拘わらずA波は減高する(いわゆる偽正常化)。この場合でも立派なⅣ音を聴取(HCMの大半はこのパターン)
  • その原因は左室が硬すぎるあるいはEDPが高すぎるため心房機能は亢進しているのに左室側には少ししか流入できないためで、大半は肺静脈側に逆流している。実際このような例の肺静脈血流波形を記録するとA波が著明に増高している。
  • 以上のことから、Ⅳ音が出現する病態は、左室流入A波増高・肺静脈血流A波正常左室流入A波減高・肺静脈血流A波増高の2つがあり、後者の方がより進行した状態で予後不良と言える。 
  • 左室流入A波は小さくても、心房機能は亢進しているため左室圧A波は増大している(これが心尖拍動のA kickとして触れる)。すなわち、左室流入A波は小さくても左室を振動させるパワーとしては十分に働いている。
 
🔗 帽弁口血流速波形と違って心尖拍動のA波は偽正常化しにくい
  • LVEDPが約20mmHgを超えると僧帽弁口血流速波形(MVF)は偽正常化し始めるが(下図左)、心尖拍動のA波率(A/H)は偽正常化せずLVEDPが30~35mmHgくらいまで増大し続ける(下図右)。
  • A/Hは、それ以上の著明な上昇(LV-preA圧の中等度上昇も同時に伴う状態)になって初めて減高に向かう。この時点にまで至ればMVF-A波・PVF-A波ともに減高し、Ⅳ音も当然弱くなる。
  • 肥大心や拡大心においてMVFが一見正常パターンで正常か偽正常かの判断に迷った時にACG-A波を触れるかあるいは記録したACGのA波増高を確認できたならばMVFが偽正常であると判断できる。

Jpn J Med Ultrasonics 1986;13:315-323に関連する原画)

松下記念病院 川崎達也)

2025-05-01

深堀聴診

心雑音を指摘された症例

😎 解説
  • 拡張期すべてに持続する雑音(全拡張期雑音)を認める.本例のような雑音は灌水様あるいは吹鳴すいめい性(blowing)などと表現され,高調成分が主体である(心音図).
  • 急性の大動脈弁逆流では左室拡張期圧が急激に増加するため、逆流音が拡張中期あたりで終了してしまうことが多い.よって本例は慢性の大動脈弁逆流であると判断できる.
😛 深堀
  • 本例ではⅠ音(S1)が分裂しているように聞こえる.その一部は高調成分が主体であるため(心音図),駆出音が疑われた.駆出音は半月弁の開放により生じると考えられ,日常臨床では大動脈二尖弁で有名である(本例は一尖弁).心エコー図を行う前の聴診でこのようなことを考えると,心エコー図の結果をみるのがもっと楽しくなるかも...

松下記念病院 川崎達也)

2025-03-14

🏆 論文

  • 循環器内科の本田先生が執筆されたケースレポートが出版されました
  • 収縮期雑音を呈した動脈管開存(PDA)の一例です(連続雑音なし)
  • 軽度肺高血圧のみでEisenmenger(アイゼンメンジャー)症候群なし
  • 心エコー図では拡張期にも短絡シグナルが描出されますが雑音なし

🎉 PDA雑音
  • PDA患者の典型的な雑音といえばもちろん(第2音で途切れることなく持続する)連続性雑音です。本例のような大動脈-肺動脈シャントに加えて、動静脈シャント(冠動脈動静脈瘻、右心室へのバルサルバ洞動脈瘤破裂など)や動脈および静脈の流れの変化(静脈雑音乳腺雑音甲状腺雑音など)があります。
  • 肺高血圧を伴うと拡張期雑音が消失することは理にかなっています。ただし本例の肺高血圧は軽度でした(平均圧28 mmHg、1.4~2.1 WU)。本例では収縮期雑音のみを聴取かつ記録した正確な原因は不明ですが、貧血や肝硬変などの併存疾患が非典型的なPDA雑音に変化させたと考えるのが妥当でしょうか?
  • Eisenmenger患者にみられるように、大動脈圧と肺動脈圧の平衡例では、雑音が完全に消失し無音性PDAになります(一部の症例では拡張期雑音のみ)。PDA雑音の性状は、肺動脈内のジェットの方向によっても変化するようです。本論文の考察ではこの辺りを(少し)深堀したので興味がある方はご覧ください。


👉「論文」の過去の投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

松下記念病院 川崎達也)

2024-08-08

👺 低下だけではありません

心雑音と動悸で受診した症例

💀 解説
  • ABI(足関節上腕血圧比)低下なし(むしろ高値)
  • 下肢血圧が高値(通常は下肢が10~20mmHg↑)
  • その差>20mmHgでヒル徴候(Hill's sign)陽性
  • 心エコー図では右冠尖bending+重症AR(下図)


👀 ヒル徴候(Hill's sign)
  • 英国の生理学者Sir Leonard Erskine Hill(1866–1952)が発見(過去の投稿).一回拍出が増加した速脈で出現することがある.ただしその機序はシンプルではない(過去の投稿).
  • 臨床現場ではヒル徴候は大動脈弁逆流に多い(60mmHg以上の差なら重症AR).肥満低換気症候群 OHS に生じた高心拍出性の心不全でヒル徴候が陽性だった症例の経験あり(ココ).
  • ABI低下の有無を見る検査のため,実際の血圧値をあまり見ていない方も少なくないのでは?(投稿者を含む😓)本例のような症例もあるためABI値だけでなくて実測値も要確認.
  • なおABI検査は心音マイクを装備しているので簡易な心音計として活用可能です.特にマイクを心尖部に置けば,過剰心音を描出してくれます(当院の研究).ただし雑音は苦手?

松下記念病院 川崎達也)

2024-01-15

論文 🏆 こだわりの塊

  • 非常勤医師の先生が当院で経験した症例(少し前😅)
  • 今まで経験したことがない不思議な拡張早期の雑音
  • 心音心機図と心音心エコー図を駆使して音源を追求
  • 最終診断はHCMの拡張期奇異性血流に関連する音

- 図Bと図Eの*が雑音の本体です -

😀 独り言
  • こんなちっぽけな音にこだわっても意味ないだろう〜という声が聞こえてきそうです.肥大型心筋症の拡張期奇異性血流は心事故と関連することが報告されていますが(J Am Coll Cardiol 1992;19:516-24,心エコー図ですらその検出にあまり力を注いでいない施設が多いのではと思います.
  • 確かにとても微妙な音ですが,心臓フィジカルを追求する1人としては決して看過できない所見でした.よって心エコー図のエキスパートと一緒にその音源を追求してみました.興味がある方は是非,論文を読んでみてください.心音心機図や心音心エコー図の美しさを自画自賛しています.

👿「論文」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

松下記念病院 川崎達也)

2022-01-31

例の三徴です!

呼吸困難感で来院した症例の心電図(黒が今回/茶・緑・青は過去3回の記録)




松下記念病院 川崎達也)

2021-11-25

レバイン分類の7度 😊

胸から音がすると言って来院した症例

💣 解説
  • 収縮期雑音があり期外収縮の後に著増(概ね10倍以上)
  • 駆出性雑音では先行RR間隔が延長時に音量は増大する
  • しかし大動脈弁狭窄の増大はせいぜい2倍まで(自験例
  • 本例の様に著明に増加する症例は閉塞性肥大型心筋症!
  • 予想通り心エコー図で流出路狭窄を確認した(動画後半)

👂 独り言
  • 本例は心室期外収縮が散発してたため,患者さん自身が述べるように時々,胸から心雑音が聞こえました.レバイン分類では最も大きい音を6度(聴診器が胸壁に触れなくても聴取可能)に分類します.本例では聴診器すら不要な巨大な雑音でした(勝手にレバイン7度と命名 😊).人工弁の機械音も聴診器なしで聞こえることがありますが,これは雑音ではないのでレバイン分類は適応されません.

松下記念病院 川崎達也)

2021-01-11

心エコー図に勝つ!

大動脈弁置換術後の症例(慢性期)

👹 解説
  • 臥位では内頸静脈や外頸静脈は視認できない(手ブレですいません 🙇)
  • 臥位では外頸静脈を認識 ➜ 上縁は頸部の中央で中心静脈圧の上昇なし
  • よく見ると外頸静脈の急峻な陥凹 ➜ Ⅱ音後でy谷(フリードライヒ徴候
  • 深吸気で外頸静脈が怒張 ➜ クスマウル徴候陽性 ➜ 収縮性心膜炎と診断

臨床現場 💨
  • 心エコー図をオーダーしたけど「収縮性心膜炎を示唆する所見はありません」という結果でした.でも患者さんによく話を聞くと,「無理した時にはお腹が張る感じがします」と言われた.BNP値の上昇もないけど,初期の収縮性心膜炎が疑われるため慎重にフォロー中です.
🉐 収縮性心膜炎に関する過去の投稿 ➜ コチラ(WEB版なら右欄からも選択可能)
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)

2021-01-07

📛 心音の復習

ポケット心音 基礎編の症例2より

【心尖部】



松下記念病院 川崎達也)

2020-12-17

📛 心音の復習

ポケット心音 基礎編の症例1より

【第2肋間胸骨左縁】


【心尖部】



松下記念病院 川崎達也)

2020-11-23

📣 連続しない連続





松下記念病院 川崎達也)

2020-10-01

📣 心音クイズ:動悸と息切れで来院した症例





松下記念病院 川崎達也)

2020-08-20

🏆 論文:両室の心室中部閉塞性肥大型心筋症

  • 当院ソノグラファーの秋山先生の論文が出版されました
  • 両室の心室中部閉塞性肥大型心筋症 (MVO) の症例です
  • 右室MVOは心エコー図では気づかずMRIで判明しました
  • その後に再検エコーでも不明瞭 ➜ バブル造影で描出可
  • オチは「心基部のⅣ音は右心系肥大を密かに示唆?」


👿 身体所見に関する「論文」の過去の投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)

2020-06-29

📣 心音クイズ:サウナ中に胸痛を自覚した症例





松下記念病院 川崎達也)

2020-06-11

🏆 論文:デュロチー徴候 Duroziez sign

  • 当院の専攻医である川俣先生のイメージ論文が出版されました
  • 大動脈弁逆流症で鼠径部を圧迫すると拡張期雑音が生じる現象
  • フランスの医師であるPaul Louis Duroziez(1826–1897)が発見
  • 正しい手技で感度100%,特異度90%(South Med J 1981;74:459–67

(Circulation Reportsdoi:10.1253/circrep.CR-20-0029)

※論文のSupplementary Filesである音声はコチラで実際に聞くことができます


👿 身体所見に関する「論文」の過去の投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)

2020-06-08

📣 心音クイズ:前日からの息切れで来院した症例





松下記念病院 川崎達也)

2020-05-18

📣 心音クイズ:倦怠感と息切れで来院した男性





フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
松下記念病院 川崎達也)