拡張型心筋症(CRTD)例が息切れで来院(座位)
🐤 解説
- 座位で鎖骨上に周期的な陥凹(内頸静脈)
- 中心静脈圧はかなり上昇していると判断
- 座位→立位で拍動パターンの変化に注目
- 拍動は一旦消失するもその後に再び出現
- しかもパターンは陥凹ではなく隆起(→)
- 症状も強く(血圧は低めも)利尿薬追加
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追加コメント
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通常は,座位から立位の体位変化で頚静脈拍動パターンが改善します(陥凹→消失または隆起→陥凹など).この場合は労作時の息切れの訴えはあまり強くなく,日常生活はなんとか送れいていることが多いと思います(自験例).
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しかし本例のように立位で改善が乏しい症例ではやはり辛そうです.本例はスピロノラクトン25
mgの追加で体重が3
kg低下して,座位で頚静脈拍動も消失しました(ただし吸気負荷後やトレッドミル負荷中は僅かに陽性)
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本例では長年,患者さん自身がいつも頚静脈を確認されています.自覚症状との関連も確かなので,担当医(投稿者)のみならず患者さんもとても信頼しているフィジカル所見です.毎回BNP値を確認する必要もありません.
😀
先日の学会で...
- 友人のフィジカル匠からナイスな論文を教えてもらったのでまとめておきます
🎼 楽音様雑音(Musical murmur)
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心エコー図と心音図を行った3,255例中93例(2.9%,男49例・女44例,平均55歳)
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出現時相は収縮期が77例(83%)で,拡張期が16例(17%)(拡張早期雑音は8例)
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大動脈弁由来が43例:31例が弁の石灰化で,その他には疣腫,術後の変化,弁逸脱
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僧帽弁由来が26例:17例が弁逸脱,他は弁輪石灰化,疣腫,術後変化,弁輪拡大
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三尖弁由来が10例:弁石灰化1例,2次性閉鎖不全5例,ペーシングリード関連4例
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弁膜症はAS 14.3%,AR 8.7%,A弁石灰化 5.0%,MR 6.3%,連合弁膜症3.1%,MSなし
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先天性心疾患ではVSD 4.7%のみで,他はHCM 5.1%,ペースメーカ植込み例が10.5%
😃
追加コメント
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本論文内の楽音様雑音の定義は「聴診上純音で,楽器の音や鳥の鳴き声に代表されるような特徴的な雑音を聴取し,心音図で規則正しい正弦波形を呈したもの」です.なお正常心に認められる若年者の Still's
murmur(収縮期前半の低調なブンという無害性(機能性)雑音)は除外されています.
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楽音様雑音でも比較的短い雑音なら"honk"(自動車のクラクション)や"whoop"(フクロウなどのホーホーと鳴く声),大動脈弁逆流雑音の長い持続なら"seagull
cry"(カモメの鳴き声)などと称されているとも記載されています."seagull
cry"は"dove-coo
murmur"(ハトのクークー鳴く音)や"cooing murmur"(乳児のア〜 or ウ〜という発語)とも言われます.
ペースメーカ外来を定期受診した症例
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解説
- 原因不明の失神でループレコーダを植込んでいた症例
- 外部からデータの読み込みができないため皮膚を確認
- 皮膚が壊死してループレコーダの一部が露出していた
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追加コメント
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ループレコーダ例(右下:サンプルのReveal LINQ®で寸法44.8 x 7.2 x 4.0 mm,容積1.2
cc,質量2.5 g,電池寿命は3年程)
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植込み型ループレコーダはとても小さいので,感染症や皮膚壊死は通常のペースメーカ(自験例)に比べて稀と考えられます.
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本例ではもちろん本体を抜去しました(感染徴候はなく抗生剤の投与やデブリードマンなし).再留置に関してはご本人と相談中
👻「今週の一枚」の過去の投稿は
コチラ(松下ERランチ・カンファレンスの名物コーナー)
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ペースメーカに関する過去の投稿は
コチラ
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コメント
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皮膚が壊死してペースメーカ本体が露出し,創部からメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が検出された.抗菌薬投与と創面切除(デブリードマン)では完治せず,最終的にペースメーカ抜去を要した.
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ポケット感染の発生頻度は759手術中20例(約3%)で,3月以内が5例,7ヵ月〜2年が12例(心臓 2002;34:639-43).その予後は不良で,感染デバイス416件の30日死亡は5.5%,
1年死亡は14.6%(Heart Rhythm 2011;8:1678-85)
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一旦ポケット感染を発症した症例では,創部治癒後に再手術を対側に行うことが多いが,再感染を生じるリスクが低くない.心房ペーシングが必須でないなら,リードレスペースメーカ(下図)を植込む選択肢がある.
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
😳 ペースメーカ植込み1月後に再診した症例
- 術中および術後経過は順調で退院したが1月後に創部感染が疑われた
- 疼痛や発熱がないため,抗菌薬は投与せずに排膿切開もしなかった
- 感染は局所に限局していると判断して1週間後に再診することにした
😙 1週間後の再診時
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患者さんによると,病変はどんどん黒くなり自壊したが,その後は病変は乾燥しているようであった.この時点で行った採血で炎症反応はなし.
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当院ではペースメーカ植込み後は,深部をV-Loc™で連続縫合 ➜
浅部をPDS*II™で埋没縫合 ➜ ステリストリップ™で表皮固定している.
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おそらく創部から侵入した菌が合成吸収性モノフィラメント縫合糸であるPDS*II™に局所感染したと考えられた(ただし毛嚢炎の合併もあり?).
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創部に露出していたPDS*II™の2糸取り除いた(容易に抜去できた).PDS*II™の張力保持期間は約6週間で,吸収期間は180~210日(引用).
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination