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2026-10-15

第74回日本心臓病学会学術集会より(出島メッセ長崎)

📢 心音を演題名に含む発表(2演題)

演題O-23-5 AI心音図計“超聴診器”を用いた非心臓手術術前心疾患スクリーニング(鳥取大学医学部附属病院 循環器内科)
  • 超聴診器は心音図解析から心雑音指数、心負荷指数を算出し、それらを総合した心疾患指数によって心疾患リスクを評価する。非心臓手術のため麻酔科術前スクリーニング外来655例中28例(4.3%)が循環器内科紹介基準に該当した。全例で心臓エコー検査が施行され、重症弁膜症2例(未指摘1例)、中等症弁膜症6例(未指摘5例)、慢性心不全1例を認め、術前介入またはフォローアップが施行された。持続性心房細動を10例(未指摘1例)に認め、軽度以下弁膜症のみの症例は15例認めた。

演題S16-5 8秒の心音図で右室容積を推定する新規指標(心雑音エネルギー指数:Cardiac Murmur Energy Index)の開発(済生会宇都宮病院 小児科)
  • AI心音図(超聴診器)を用いて拡張期雑音を記録し、当該領域のRMS音圧値を算出した。これを基準音圧比から平均dB値に変換し、雑音持続時間との積により面積積分値を算出し、新規指標「心雑音エネルギー指数(Cardiac Murmur Energy Index:CMEI)」と定義した。心臓MRIにより右室拡張末期容積指数(RVEDVI)を測定し、CMEIとの相関を解析した。CMEIはRVEDVIと強い正の相関を示した(r=0.85)。

💓 心音を抄録に含む発表(上記演題を除く7演題)
  • 演題[O-4-1] 冠動脈疾患の診断に対するⅣ音の臨床的意義 (松下記念病院 循環器内科)
  • 演題[PE2-2] 労作時呼吸困難の増悪を認めた肺動脈性肺高血圧患者 (高知高須病院 循環器内科)
  • 演題[PE3-1] 僧帽弁逆流におけるⅡ音分裂の臨床的意義 (医療法人社団 倫生会 みどり病院 循環器内科)
  • 演題[O-24-5] 弁膜症の診断に対する2点聴診法の有用性 (松下記念病院 循環器内科)
  • 演題[C-12-6] 特異的な聴診所見を呈したbileaflet mitral valve prolapseの一例 (倫生会 みどり病院 検査科)
  • 演題[P-1-22] 透析導入時の体液除水前後に超聴診器・心負荷評価を用いて観察した1例 (公立学校共済組合 関東中央病院 循環器センター・検査科)
  • 演題[C-16-6] 心不全モニタリング指標であるHeartLogicインデックスを活用した多職種による早期介入が有用であった一例 (順天堂大学大学院医学研究科循環器内科学)

💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(松下記念病院 川崎達也)

2026-10-05

典型的な心雑音・予期せぬ診断❓

🎶 気になった論文(Case Rep Cardiol 2026:2026:3461386)より
  • 症例は45歳の女性で主訴は運動中の動悸と呼吸困難.大動脈領域で最もよく聴取されるグレード3/6の粗い収縮期雑音あり.頸部に良好に放散するため,当初は大動脈弁狭窄症が疑われた.しかしその後の心エコー図で,大動脈弁の構造異常や大動脈弁狭窄を示唆する圧較差は認められなかった.
  • 一方,僧帽弁の後尖P2に著しい逸脱があり,中等度から重度の僧帽弁逆流が確認された.筆者らは,僧帽弁の逆流ジェットが前内側方向へ進み,大動脈基部と心房中隔に衝突する結果,その振動の音響エネルギーが左心室流出路と頸部構造に伝わり,大動脈弁狭窄症に似た雑音を生じると考察

😐 独り言
  • 本論文には心音図や音声が付いていないため,実際に聴いて判断してみるができませんでした.しかし大動脈弁狭窄と僧帽弁逆流の鑑別が容易ではない症例が存在することは事実です.
  • 例えば,僧帽弁逆流でも重症ならダイヤモンド型の漸増漸減パターンになります(自験例).この時にⅢ音を減弱したⅡ音と誤認すると,ますます重症の大動脈弁狭窄と誤診します.
  • また上記論文の症例のように,僧帽弁後尖の逸脱では,ジェットが左房前壁に向かうため,雑音が通常のMRのように心尖部で最大にならず,心基部に広く放散します(自験例).

(松下記念病院 川崎達也)

2026-06-25

安静陽性なら負荷は必須ならず

先天性心疾患術後例の息切れ

🔒 解説
  • 胸部正中に手術瘢痕(問診でファロー四徴症と判明)
  • 座位で内頚静脈の陥凹(矢頭)→ 非代償性心不全
  • 吸気負荷で鎖骨上窩の内頚静脈拍動は一見、不明瞭
  • しかしよく見ると頚部中央に拍動が出現(矢印群)
  • 下腿浮腫はなく、心音は汎収縮期逆流性雑音+Ⅲ音
  • 最終診断は亜急性の僧帽弁逆流(腱索断裂の疑い)

🔓 独り言
  • 安静座位で頚部に視認する内頚静脈の拍動は高度の中心静脈圧の上昇を示唆します。この代償が破綻した状態が、吸気で改善することは(経験的にも)ないと考えます。
  • しかし本例のように、吸気で拍動が不明瞭になる症例を稀ながら経験します。その多くは頚部の筋肉(特に胸鎖乳突筋)の緊張に伴う静脈拍動の不明瞭化と考えます。
  • ご存じのように下腿浮腫は心不全で出現する身体所見の一つですが、特異性はありません。また本例のように比較的急な経過で増悪した心不全では、下腿浮腫は稀です。

(松下記念病院 川崎達也)

2026-04-30

第90回 日本循環器学会学術集会より

📢 心音に関する臨床研究

演題OJ01-8 Utility of a Digital Stethoscope for Severity Assessment of Aortic Stenosis(奈良県立医科大学)
  • 経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)外来を受診した大動脈弁狭窄症(AS)患者をデジタル聴診器で評価し、デバイスで割り当てられたAS重症度と心エコー図の重症度を検討。デジタル聴診器はASの重症度を判定するのに有用であり、専門医への紹介を検討する際に、心臓専門医以外の医師にとって実用的なトリアージツールとして役立つ可能性がある。(投稿者追加:使用した聴診器名とその判定基準の記載なし)

演題PE019-6 Simple Auscultation of the Heart for Detecting Valvular Heart Disease(大阪府、松下記念病院)
  • 標準5点聴診とシンプル聴診を、心エコー検査と心音図を行った992人で検討。5点で心雑音が認められないことは、VHDを除外する特異度75.2%、感度58.9%。左胸骨第2縁と心尖部(特異度74.7%、感度59.2%)または左胸骨第3縁と心尖部(特異度74.9%、感度59.1%)に限定した場合も、同様の診断能。(投稿者追記:当院からの英語ポスター発表、演者は初期研修医で発表前に論文完成👍)

演題LBCT3-5 Evaluation of the Diagnostic Utility of Pre-Echocardiographic Digital Auscultation: A Prospective Comparative Study(香川大学)
  • 心エコー検査を受ける240人の患者で、AI分析を行うスーパー聴診器を使用して聴診を先に行い、検査者に結果が開示されるグループと、事前の聴診なしで心エコー検査を受ける対照グループに1:1で割り当て。スーパー聴診器は、収縮期駆出雑音(大動脈弁狭窄症)、逆流雑音(僧帽弁逆流症)、拡張期雑音(大動脈弁逆流症)を、なし~軽度または中等度~重度に分類した。主要評価項目全体で有意差は認められなかった。しかし、聴取可能な心雑音のある患者では、聴診先行群で大動脈弁逆流症の評価が有意に改善された。

演題CRJ27-6 Experience with the Use of an AI-Assisted Digital Stethoscope in Combination with Echocardiography(香川大学)
  • 心エコー検査の前に実施するAI支援デジタル聴診の臨床的有用性を評価。対象は心臓内科および心臓血管外科から心エコー検査のために紹介された患者。デジタル聴診によって得られた弁膜症の診断を心エコー検査の結果と比較では、僧帽弁逆流症と大動脈弁狭窄症については、デジタル聴診は心エコー検査と一致する診断結果。ただし、僧帽弁狭窄症はこの方法では検出されず。(投稿者追記:検討数や診断能などの数値は未記載)

演題PJ67-4 Detection of Moderate or Greater Aortic Stenosis Using a Deep Learning Model with Digital Phonocardiogram in a Multicenter Validation Cohort(AMI株式会社, 熊本大学病院)
  • 心音図(PCG)と単一誘導心電図(ECG)信号を利用して中等度以上の重症度のASを特定する深層学習ベースのモデル(eASモデル)の診断性能を評価。954人の患者のうち、7.3%が中等度以上のASを有していた。eASモデルはAUC 0.962(95%信頼区間:0.946~0.978)を達成。事前に指定された閾値では、感度は92.9%、特異度は87.7%であり、LR+は7.55、LR-は0.08であった。モデルから得られた確率は、心エコー図パラメータと強い相関あり。(投稿者追記:さすがに超聴診器開発元の解析👏)

演題CO1-10 次世代心不全スクリーニングツール:心音・心電図AIシステムとNT-proBNP診断能の比較検証(愛知県、あま市民病院)
  • 超聴診器AMI SSS1による検査を施行した連続347例のうち、NT-proBNP値が前後7日間以内に測定されていない、またはeGFR 30未満の症例を除外した225例が対象。心負荷判定とNT-proBNP値との関連を後方視的に解析。NT-proBNP各値(125/400/900)と心負荷判定を用いたROC曲線分析の結果、> 900 pg/mLと心負荷判定B以上(AUC=0.81)、またはA2以上(AUC=0.81)の相関が最も良好。超聴診器は心不全スクリーニングにおいてNT-proBNP値の代替ツールとして有用である可能性が示唆。

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(松下記念病院 川崎達也)

2026-04-13

心音クイズ(Q15・Q16)

  • 持田製薬さんと作成している心音クイズのシーズン2 第四弾です(GROUP T inc.さんにも感謝 🙏) 
  • 今回は心音の高みを目指した2症例です 😉(2年間継続した本シリーズも今回で最終回です:深謝)


(松下記念病院 川崎達也)

2025-12-18

知りませんでした…

  • 最近,身体所見に関する知られざる(少なくとも投稿者には)歴史を知ったので本ページでも共有します(Rev Port Cardiol (Engl Ed) 2020;39:233-6)
  • バーロー症候群で有名なJohn Barlow先生ですが,真の貢献は僧帽弁逸脱での聴診(収縮後期雑音とクリック)の重要性を解明したことだそうです.
  • 心エコーがまだない時代に,病歴聴取と身体診察に費やす時間と忍耐力で際立ち,複数のベルと膜を備えた自身の聴診器を非常に誇りとしていました.

Professor John Barlow - The Legend

導入部のAI翻訳: ジョン・バーロウ教授は、バーロウ症候群として知られるようになった僧帽弁不全のメカニズムを発見したことで、心臓学の巨匠の一人としての地位を確立しました。心臓学界では、症候群、疾患、脱出症について大きな混乱があります。バーロウ教授は僧帽弁脱出症の特徴を明らかにした最初の一人ですが、彼の真の貢献は「収縮後期雑音と収縮中期後期クリック音の重要性」を解明したことです。彼はこれらの音が僧帽弁のメカニズムによるものとしました。それ以前は、これらの音は心膜癒着など心臓以外の原因によるものと考えられていました。この名で発表された論文は、当初は「原因が僧帽弁のメカニズムによると主張するのは極端すぎる」という理由で当時の主要な科学雑誌に拒否され、友人が編集していた Maryland State Medical Journal に 1963年2月にようやく掲載されました。その直後(1963年10月)にAmerican Heart Journalに「収縮期後期雑音の重要性」というタイトルで、7人の患者の聴診所見が記載された論文が発表されました。


(松下記念病院 川崎達也)

2025-11-24

フィジカルクイズ(No. 31 & 32)

  • 循環器Physical Examination講習会は故・吉川純一先生が2003年に立ち上げられた身体所見に関する研究会です.「生きた physical examination」を体感・習得して,「感動できる」ものにしていきたいと思っています.
  • 2025年4月から毎週末に循環器に関するフィジカルクイズをX(旧Twitter)で発信しているので,よろしければフォローしてみてください(@PhysicalExamin1).こちらのページには2週分ずつまとめてアップします.



👻「フィジカルクイズ」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(松下記念病院 川崎達也)

2025-10-23

フィジカル忘備録

  • 先日,循環器 Physical Examination 研究会が主催するフィジカル合宿に参加してきました。身体所見のマイスターたちが興味深い症例を持ち寄って議論するというとても充実した2日間でした(夜の宴会も😉)。ディスカッションの中で耳にした巨匠達の貴重な言葉をここに記録しておきます。聞き違いがあればすいません。

  • 高心拍出状態での収縮期雑音はスクラッチ様(scratch murmur)
  • 甲状腺雑音はバセドウ病で出現するが破壊性甲状腺では通常なし
  • 破壊性甲状腺は症状で亜急性甲状腺炎と無痛性甲状腺炎へ大別可
  • 甲状腺中毒では雑音の有無で方針(破壊性へのメルカゾール回避)
  • 破壊性甲状腺炎ではサイログロブリンが病態と並行して増減する
  • 傍胸骨で右室拍動は心機図でRF有、左房拍動は収縮後期にピーク
  • シャイエ症候群(ムコ多糖症Ⅰ型の軽症)では沈着による弁膜症
  • 重症の僧帽弁逆流(MR)は頚動脈の立ち上がりが早く持続が短い
  • 重症MRでは駆出が早く済むから右脚ブロックがなくてもⅡ音分裂
  • 純粋なMRでは重症でもランブルは稀(狭窄が多少でもあると出る)
  • 4LSBで汎収縮期雑音でもTRとは言えない(MR雑音の伝播がある)
  • 急性肺血栓塞栓の肺高血圧は40-50mmHgまで(それ以上なら虚脱)
  • 一方、慢性やacute on chronicは70-80 mmHg以上可(例:CTEPH)
  • 急性肺塞栓症で頚静脈陰性なのは発症時に体液量が多くないため?
  • 心室からの駆出流波形と開始が合致する心音は駆出音と考えられる

(松下記念病院 川崎達也)

2025-09-15

フィジカルクイズ(No. 21 & 22)

  • 循環器Physical Examination講習会は故・吉川純一先生が2003年に立ち上げられた身体所見に関する研究会です.「生きた physical examination」を体感・習得して,「感動できる」ものにしていきたいと思っています.
  • 2025年4月から毎週末に循環器に関するフィジカルクイズを2題ずつX(旧Twitter)で発信しているので,よろしければフォローしてみてください(@PhysicalExamin1).こちらにも2週分ずつまとめてアップします.



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(松下記念病院 川崎達也)

2025-09-01

フィジカルクイズ(No. 19 & 20)

  • 循環器Physical Examination講習会は故・吉川純一先生が2003年に立ち上げられた身体所見に関する研究会です.「生きた physical examination」を体感・習得して,「感動できる」ものにしていきたいと思っています.
  • 2025年4月から毎週金曜日に循環器に関するフィジカルクイズを2題ずつX(旧Twitter)で発信しているので,よろしければフォローしてみてください(@PhysicalExamin1).こちらにも2週分ずつまとめてアップします.



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(松下記念病院 川崎達也)

2025-08-28

教育ビデオ 📺 収縮期逆流性雑音(Systolic regurgitant murmur)

僧帽弁逆流症(Mitral regurgitation: MR)の一例

🎶 解説
  • Ⅰ音とⅡ音の間にある心雑音なので収縮期雑音
  • 雑音の音量は漸増や漸減に欠く箱型(長方形)
  • Ⅰ音とⅡ音は心雑音に埋没するため認識が困難
  • 僧帽弁逆流,三尖弁逆流,心室中隔欠損の3疾患

🎵 コメント
  • フィジカルの巨匠からのアドバイス(過去の投稿)を元に作成した,心音図をなぞりながら音を聴く教育ビデオです(版権放棄かつ利用時の引用記載も不要)
  • 最初は「実際の心音と心音図上の線の動きをあわせるのが大変だな~」と思いましたが,パワーポイントを用いてやってみると意外に簡単に作成できました.

(松下記念病院 川崎達也)

2025-07-17

MR=鎖骨放散・小

健診で心雑音を指摘された症例

😎 解説
  • 心尖部で収縮期雑音を聴取する
  • Ⅱ音(S2)不明瞭で逆流性雑音
  • 右鎖骨(上)では雑音は不明瞭
  • 心エコーで僧帽弁逆流を認めた
😛 追加コメント
  • 大動脈弁狭窄の収縮期駆出性雑音と異なり(自験例)、僧帽弁逆流の雑音は鎖骨にあまり放散しない。息止めをしない聴診では、呼吸音に埋もれて雑音を認識することが難しい。是非ASとの鑑別に利用したい。
  • MRでは逆流性雑音がⅡ音を超えるため、Ⅱ音の認識が困難になる。ただしこの原則は心尖部では当てはまるが、肺動脈弁領域ではあてにならない。その理由はⅡ音の肺動脈成分(2P)を聴取するためである。

(松下記念病院 川崎達也)

2025-07-10

AS=鎖骨放散・大

健診で心雑音を指摘された症例

😎 解説
  • 心尖部で収縮期の雑音を聴取
  • Ⅱ音(S2)明瞭で駆出性雑音
  • 右鎖骨(上)でも雑音は明瞭
  • 心エコーで大動脈弁狭窄あり
😛 追加コメント
  • 大動脈弁狭窄の収縮期駆出性雑音は鎖骨や頚部に放散する(ことが多い)。頚部は呼吸止めをしないと聴診が難しいが、鎖骨では息止めは不要。呼吸音にかき消されない大きな雑音があればASが多い。
  • やり方は聴診器の膜部を鎖骨上にのせるだけ(左右どちらでもOK)。MR雑音では鎖骨への放散が小さいため(雑音が呼吸音に埋もれる)、両者の鑑別に役立つ。ちなみに本例では大きなⅣ音あり。

(松下記念病院 川崎達也)

2025-01-20

第21回 循環器Physical Examination講習会より


循環器Physical Examination講習会は故・吉川純一先生が2003年に立ち上げられた身体所見に関する研究会です.「生きた physical examination」を体感・習得して,「感動できる」ものにしていきたいと思っています.毎週情報発信をしているので,よければSNSでフォローしてみてください.


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(松下記念病院 川崎達也)

2024-10-28

第21回 循環器Physical Examination講習会より


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(松下記念病院 川崎達也)

2024-10-21

S3:ASとMR

  • 先日の学会(フィジカル教育セッション)で大動脈弁狭窄(AS)ではⅢ音(S3)があまり聴取されないことを知りました.演者の施設では40余例でS3は1例のみでした.同様の結果を示す論文(下図左)も提示されていました.あまり考えたことはなかったのですが,確かに心不全を発症したASでS3を耳にした記憶は乏しいかもしれません.
  • やはりS3といえば僧帽弁逆流(MR)でしょうか.その重症度に伴ってS3の頻度は増加する様です(下図右).ただし発表の結論の一つに「MRではS3を認めても必ずしも左房圧が上昇しているとは限らない」というものがありました.また「HFrEFではS3の大きさとPAWP値と相関する」とも述べられていました.とても勉強になります.
  • 座長をされていた先生(フィジカルの匠)が興味深い表現をされていました.思い出せる範囲で記録しておきます.「S3はバチと太鼓の関係です.バチが鋭く太鼓の皮が薄いほど響く.つまり左室の急速流入血(E波)が高くて左室肥大がないMRでは出現しやすい.一方,ASではバチは鋭くないし,おまけに太鼓の皮もぶ厚い」 なるほどです😐

- 弁膜症とS3の頻度 -

(松下記念病院 川崎達也)

2024-10-14

第21回 循環器Physical Examination講習会より


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(松下記念病院 川崎達也)

2024-06-06

第21回 循環器Physical Examination講習会より


循環器Physical Examination講習会は故・吉川純一先生が2003年に立ち上げられた身体所見に関する研究会です。「生きた physical examination」を体感・習得して、「感動できる」ものにしていきたいと思っています。毎週情報発信をしているので,よければSNSでフォローしてみてください.


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(松下記念病院 川崎達也)

2024-05-16

心音クイズ(Q1・Q2)

  • 持田製薬さんと心音クイズを作成しました(GROUP T inc.さんにも感謝 🙏).初回は重要心雑音の2症例で,6領域の実際の心音+ポイントとなる2領域の心音図です.基本的な解説に加えて,一歩踏み込んだコメントを心がけました.
  • 今後も3ヵ月毎に2症例ずつアップする予定です(次回は2024年7月).無料なのでよろしければ是非ご覧ください(次回以降は簡単な登録が必要になるようですがコストは掛かりません).予定は1年ですが好評なら延長されるかな...😁


(松下記念病院 川崎達也)

2024-03-25

指先拍動徴候 Throbbing fingertip sign

息切れと心雑音で受診した症例

😀 解説
  • 無負荷の状態では爪床の色調変化(クインケ徴候)は陰性
  • 爪床圧迫で僅かにQuincke's pulseを認める?(動画中の*)
  • そこでスマホ光源法を追加したがクインケ脈はやはり陰性
  • しかし指先拍動徴候(throbbing fingertip sign)あり(→)
  • 最終診断は中等症MR+軽症〜中等症ARによる慢性心不全

    😄 追加コメント
  • 指先拍動徴候(throbbing fingertip sign)は指先の容積変化で,大脈を反映していると考えられます.非常にわずかな変化なので通常の肉眼で視認することは難しいと思われますが,ライトアップすれば本例のようにわかりやすくなります.
  • 本例の指先拍動徴候は非圧迫で観察できている点がポイントかもしれません(圧迫法で出現したthrobbing fingertip sign).つまりクインケ徴候よりも感度が高い可能性があります.経験された方はコメント欄に記載してもらえると嬉しいです😊

(松下記念病院 川崎達也)