- 頚静脈評価が心不全管理に役立つことは疑いありませんが,あまり現場では活用されていません.その大きな理由に複雑な方法論の問題があると思われます.本邦のガイドラインには「45度の半座位で内頸静脈の拍動上縁と胸骨角の垂直距離が3cm以上で静脈圧上昇」と記載されています.しかし臨床現場では患者さんに45度の半座位という姿勢をとってもらうことは容易ではありません.さらに内頸静脈は深部静脈であるため,その拍動上縁を見極めることも難しいと思われます.
- 当院では頚静脈のシンプルな評価方法を追求してきました.まぁこれ位でいいかな〜という段階に達したので,その手法を「シンプルJVP」としてアプリ化(WEB版)してみました.ポイントは,座位の姿勢で頸静脈拍動が視認できるか否かの定性法です.そして軽度〜中等度の中心静脈圧上昇を見逃さないために各種負荷を併用します.当院では患者さん自身やそのご家族にも活用していただいています.将来,ガイドラインに記載されたらすてきだな〜なんて思っています 😊
(シンプルJVP:日本語版 / English edition)
(松下記念病院
川崎達也)
0 件のコメント:
コメントを投稿