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2023-05-18

扁平胸郭とフーバー徴候

激しい運動時に息切れを訴える症例

👾 解説
  • 漏斗胸ではないが胸板は薄くで呼吸は腹式
  • 吸気(腹部が膨らむ)時に肋間陥凹(矢印)
  • 心機能や冠動脈に問題はなくCOPDも認めず
  • 最終的に自覚症状は扁平胸郭に関連と判断

独り言 💤
  • フーバー徴候(Hoover's sign)は吸気時に下位肋間が内方に陥凹する現象で,通常はCOPDなどの肺疾患を示唆します(自験例).
  • 心不全でも出現することがありますが(自験例),その頻度は息切れ症例の3%程度と稀です(Rev Clin Esp 2005;205:113-5
  • 本例では扁平胸郭があり吸気時の胸郭の拡張が不十分であるため,本人が以前から無意識に腹式呼吸を行っていたのかもしれません.
  • ただし自転車エルゴメータでは運動耐容能は年齢相応に保たれていたため,特に追加加療(呼吸指導を含む)は行いませんでした.

松下記念病院 川崎達也)

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