- 川俣先生が当院の循環器内科で行なった研究が出版されました
- ABI 測定器が心音計(現在は販売なし)の代用になるかを検討
- ポイントはABIの心音マイクを通常の胸骨左縁から心尖部に移動
- 肥大型心筋症のⅣ音検出は心音図>ABI代用>聴診の順に良好
- なお心尖部の心音マイクでもABI検査の異常(<0.9)に差はなし
同一症例での記録(矢印と矢頭はⅣ音)
A:心音図,B:通常のABI,C:心尖マイクで記録したABI
A:心音図,B:通常のABI,C:心尖マイクで記録したABI
😀 追加コメント
- 残念ながら心機図検査装置(例:フクダ電子MES-1000)は,もはや手に入れることができません.一方ABIの測定は多くの病院で実施されていると思われます.よって本研究の結果は,心音に興味があるが心音計をもっていない方にとっては朗報ではないかと思います.ちなみにフクダ電子の血圧脈波検査装置とMES-1000は同じマイクを使用しているようです(未確認情報).
- ABIを用いた簡易心音計は低音〜高音の区別ができないため,本物の心音計には勝てないことは納得できます.しかし聴診(しかも経験ある検者)に勝るとは意外でした.理由はいろいろ考えられますが,肥大型心筋症のⅣ音はⅠ音に近接することがあり,幅広Ⅰ音と認識されることが少なくないかもしれません(もっともこれもベルの押し付けで鑑別できるはずですが...)
👿「論文」の過去の投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)
(松下記念病院
川崎達也)
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