肺炎のため総合診療科に入院中の症例:心不全の合併が疑われたため朝に訪床した
🌅 現場実況
- 患者さんがベットに腰掛けている状態でお話を伺い始めた.対側(患者さんの左側)にある大きな窓から入ってくる朝日がとても眩しかった.
- ほどなくして,頸部の影が上下に拍動していることに気がついた(動画前半の矢印).もちろん内頸静脈の拍動で中心静脈圧は相当に上昇
- 今度は逆向きに座り直してもらった(動画後半).眩しさはなくなったが,頸静脈の拍動が不明瞭になってしまった(よくみるとあるのだが...)
- ちなみに右耳朶皺(フランク徴候/Frank's sign)を認める.冠動脈造影は未施行であったが安静心筋シンチグラフィからは虚血が疑われた.
🌇 独り言
- ペンライトを用いると頸静脈拍動の評価が容易になることは以前から知られています(自験例).部屋の灯を消さなくてもペンライト点灯のみで十分なコントラストが得られることは覚えておいて損はないとおもいます.
- 個人的にはペンライトを携行していないため,頸静脈拍動の評価目的に用いることほとんどありません.しかし本例のように,太陽光や部屋のライトでできる自然の影をうまく使えないかと常に意識はしています.
(松下記念病院
川崎達也)
0 件のコメント:
コメントを投稿