息切れで来院した中年男性(向かって左が頭側)
🐳 解説
- 胸骨部分がやや陥凹しているが漏斗胸というほどではない.胸骨左縁(動画の奥側)に少し拍動が確認できる(特に電子聴診器を置いた拡大像).よく見ると吸気時にその拍動が明瞭になっている.
- 傍胸骨拍動は胸壁が薄い若者で認めることはあるが,正常では触知されない.中年である本例の傍胸骨拍動は,触診持続時間の短いタッピング(容量負荷)というより持続時間の長い抬起性(圧負荷)
- 本例の頸静脈は仰臥位で ”まさしく” 怒張し,心尖部でⅢ音を聴取した(ただし下腿浮腫はほぼなし).引き続き心エコー図で心収縮力の低下と肺高血圧を確認した(現時点では拡張型心筋症の疑い)
🐟 おまけ
(松下記念病院
川崎達也)
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