心不全で入院した高齢者の頸動脈
⚽ 大動脈弁狭窄(高度)+心室期外収縮
- 綿棒が(収縮期に)緩徐に上方へ移動している ➜ 遅脈(pulsus tardus/slow rising pulse)
- 綿棒の立ち上がりに切痕(anacrotic pulse:上行脚隆起波)や振戦(shudder/鶏冠形成)
- 動画の後半はリズムが少し乱れている様子 ➜ タイミング的に心室期外収縮+代償性休止期
🏈 追加コメント
- 頸動脈の振動(シャダー)は大動脈弁狭窄が重症になるほどその程度が強まるが,存在自体が必ずしも重症の大動脈弁狭窄を示唆しないことに要注意(心疾患の視診・触診・聴診, p 120)
- 同様に頸動脈の立ち上がり遅延も重症大動脈弁狭窄に対する診断能は必ずしも良好ではなく陽性尤度比3.5,陰性尤度比0.4(マクギーのフィジカル診断学第4版, p 306)
- 重症に対する他所見の診断能はⅡ音の減弱が陽性尤度比3.8,雑音の後半ピークが陽性尤度比3.7,レバイン分類3度以上の音量は有意差なし(マクギーのフィジカル診断学第4版, p 306)
💁 大動脈弁狭窄に関する過去の投稿は コチラ へ
(松下記念病院
川崎達也)
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