設定:胸骨左縁第3肋間で聴診器のベル部を用いて聴診
🍩 解説
- 頻脈で過剰音(赤四角)を伴っている ➜ あまり悩まずギャロップ(奔馬調)
- ギャロップは通常,心尖部で聴取するが本例では胸骨左縁第3肋間(3LSB)
- 心尖部以外で優位に聴診できるギャロップなら,右心系ギャロップの疑い
- 本例は心房中隔欠損(未治療)による肺高血圧を伴った非代償性右心不全
😗 追加コメント
- ギャロップを構成する過剰音はⅢ音,Ⅳ音,Ⅲ音+Ⅳ音(四部調律),両者の重なり(重合奔馬調)の4通りあります.聴診による正確な鑑別は困難で,心音図と心尖拍動図(A波やRF波)の同時記録による解析が理想です.
- ただしギャロップ自体が非代償期(=迅速な対応が必要)を意味するので,詳細な鑑別は不要だと(僕は)思っています.右心系ギャロップのポイントは「ひょっとしてと思って心基部にもベルを当ててみる」ことです.
(松下記念病院
川崎達也)
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