2週間前からの動悸と息切れで来院
🔒 解説
- 両側の外頚静脈が隆起(呼吸変動なく怒張)
- 頚部に拍動ありそう → 陥凹の疑い(矢頭)
- 左だが内頚静脈の視認なら非代償性心不全
- その拍動は規則正しく早い(>100回/分)
- 病歴からも頻拍誘発性の心筋症が疑われた
- 最終診断は2:1伝導の心房粗動による心不全
😶 独り言
- 座位での外頚静脈の視認は必ずしも心不全とは言えません。頚部の筋緊張等で静脈灌流が阻害されることがあるためです。しかし本例のように両側で怒張している場合は、中心静脈圧の上昇が疑われます。なお怒張という用語は注意を要しますが(過去の投稿)、本例ではOKです。
- 本例の頚部の拍動は内頚静脈の陥凹です(陥凹時間<隆起時間)。しかし一見、隆起か陥凹かの区別が難しいかもしれません。これは特に頻脈症例で多いと思いますが、こういう場合は右側よりも左側の方が分かりやすい症例があります。なお隆起なら頚動脈拍動との鑑別が必要です。
- 動脈か静脈かの鑑別は触診をすればすぐに分かると思います。しかしそこはじっと我慢して、視診でどこまで診断に迫れるかが腕の見せ所です。頚静脈拍動から不整脈の鑑別も可能ですが(過去の投稿)、そこはフロックサインを除きあまり拘らないようにしています(苦い思い出)。
(松下記念病院
川崎達也)
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