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独り言
上記報告では体位が記載されていないため中心静脈圧の推定値は不明ですが,半坐位としても30㎝水柱は超えていそうです.右心不全が主体でなければ出現しない身体所見?
自験例で静脈拍動の最上縁記録は側頭部(立位)です(こめかみサイン /Temple sign of
JVP).同症例を臥位にしてもNEJM症例のような前額での拍動はありませんでした.
前額静脈の拍動はTRの長い病歴や皮下組織のルーズさなど様々な要因が組み合わされないと出現しないのではと思います.頭部の表在静脈の解剖を引用しておきます(下図).
面白い論文が出版されたのPICO (ピコ)形式で共有します(Nurse Educ Pract 2025:89:104620 )
P –
看護学生,モバイルアプリケーションを用いた心血管身体の学習効果
I –
ランダム化比較試験,42名をアプリ群、40名を対面指導群に割り当て
C –
学生の学習効果,自己学習能力、知識、学習満足度を両群間で比較
O –
アプリ群でスキルパフォーマンスは有意に向上した.他は有意差なし
😌
独り言
アプリが身体所見の学習に有用であることは言を俟ちません.いつでも・どこでも・だれもが利用できる からです.しかしその効果のエビデンスは意外にも少ないような気がします.
アプリやWEBコンテンツの開発者の一人としてはこのような論文をとても嬉しく思います.投稿者も様々なコンテンツを公開しているのでよろしければご覧ください(松下ハート塾 )
健診で心雑音を指摘された男性(座位)
VIDEO
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解説
両側頚部に周期的な陽性拍動(矢印)
拍動は鋭く鎖骨上窩→顎下まで一瞬
このような両側の迅速隆起は動脈性
予想通り心エコー図で大動脈弁逆流
機序は一回拍出量の増加による速脈
循環器Physical Examination講習会 は故・吉川純一先生が2003年に立ち上げられた身体所見に関する研究会です.「生きた
physical
examination」を体感・習得して,「感動できる」ものにしていきたいと思っています.
2025年4月から毎週末に循環器に関するフィジカルクイズをX(旧Twitter)で発信しているので,よろしければフォローしてみてください(@PhysicalExamin1 ).こちらのページには2週分ずつまとめてアップします.
👻「フィジカルクイズ」の過去の投稿は
コチラ (PC版なら画面右の分類からも選択可)
当院で経験した症例がN Engl J Med に掲載されました
意識障害でER搬入された若者で甲状腺クリーゼでした
甲状腺腫大 と頚部のコリガン脈 、甲状腺雑音 が特徴的
動画や音声はコチラ で確認できます(無料登録が必要)
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独り言
甲状腺クリーゼの身体所見は、いつか遭遇するだろうと長年待っていました。また本例は当初 EHJ
- Case
Reports に投稿する予定でした。でも投稿直前に「ダメもとでNEJMいってみるか」と送ったら――まさかの採択🎉準備と挑戦って大切 。なお当院でのNEJM
Images in Clinical Medicine の戦績は32投稿4採択です。本邦でトップクラスだったら嬉しいな…😉
👉「論文」の過去の投稿は
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