拡張型心筋症+アブレーション後の症例
診察前の心電図検査で心房細動が再発していることが判明した
診察前の心電図検査で心房細動が再発していることが判明した
🐦 解説
- 端座位で鎖骨上に内頸静脈の拍動なし ➜ 中心静脈圧の高度上昇なし
- 吸気負荷でも拍動は出現せず ➜ 中心静脈圧の中等度〜高度上昇なし
- 左上肢の挙上でも拍動は視認せず ➜ 中心静脈圧の中等度の上昇なし
- 息切れなどの心不全症状なく聴診でもⅢ音を聴取せず ➜ 1月後再診
🐳 独り言
- 以前は吸気負荷で内頸静脈の拍動が出現しなかったら(広義のクスマウル徴候陰性),「これなら一安心」と判断していました.しかし最近では心不全(新規または再発・増悪)が疑われる症例では,吸気負荷が陰性の場合に吸気と左上肢挙上の同時負荷を行うようにしています.
- 実は本症例は診察室に入ってきて椅子に腰掛けた直後の検査で,左上肢挙上負荷は陽性でした.しかしスマホを取り出して撮影許可を得た後の上記記録では陰転化していました.1〜2分の座位で視認できなくなる静脈圧の上昇なら,急いで介入しなくても大丈夫だろうと判断しました.
(松下記念病院
川崎達也)
0 件のコメント:
コメントを投稿