🕗 朝の病棟詰所で...
- 指導医「胸部X線は立派な心不全だよ」
- 専攻医「確かにBNPも上昇しているし...」
- 指導医「頸静脈はどうなの?」
- 専攻医「頸静脈は見えないんです」
- 指導医「マジ? ちょっくら見てくるわ」
👥 現場実況
- 臥床(枕なし)では頸静脈拍動は視認せず(動画前半)
- 臥床のまま深吸気負荷を追加しても拍動なし ➜ 脱水?
- しかし座位で明瞭な内頸静脈の拍動が出現(動画後半)
- 深吸気負荷で拍動は消失せず(広義のクスマウル徴候)
- 患者さんが協力的であったため病棟の皆で所見を共有
👤 追加コメント
- 臥床(枕あり)では正常の中心静脈圧でも頸静脈の拍動(少なくともx谷)を観察できます(自験例).枕なしではなにも見えないこともありますが,吸気負荷を追加すればなんからかの変化が出現すると思います.
- 一方,本例のように中心静脈圧が極端に上昇した症例では,臥床では内頸静脈の拍動が観察できないことがあります(つまり判定上限を超過).このような場合では半座位や座位にする必要があります(判定上限の引き上げ).
- もっとも臥床で内頸静脈が視認できなくても,外頸静脈が怒張していることから中心静脈圧の著増を推定することができる場合もあります(自験例).しかしやはり外頸静脈は信頼性が高くないため過信は禁物です(理由).
(松下記念病院
川崎達也)
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