🔍 ブロードベント
- イギリスの医師(心臓病学および神経学)Sir William Henry Broadbent (1835–1907)
- 収縮性心膜炎で出現する心尖拍動の収縮期陥凹(ブロードベント徴候)に名を残す
- ヴィクトリア女王やエドワード7世,ウェールズ王子ら王族の主治医を務めていた
😶 独り言
- Broadbent signの初報は息子のWalter Broadbent (1868–1951) です(Lancet 1895;146(3752):200–1).オリジナルは11肋間と12肋間が収縮期に陥凹する所見で,心膜が横隔膜と癒着するためと説明されています.しかし本人はこの所見を父親(Sir William Broadbent)から学んだことを後に認め,そのクレジットを父に捧げています(※).
- ブロードベント徴候の診断能はあまり優れていないと思われます.収縮性心膜炎4例中3例に同徴候(収縮期陥凹/systolic retraction)を認めますが,三尖弁逆流や健常者にも出現することがある様です(Br Heart J 1965;27:379-91).心臓フィジカル広場にも同所見が何例か投稿されていますが(ココ),いずれも収縮性心膜炎ではありませんでした.
🉐 関連投稿 ➜ 歴史クイズ(PC版なら画面右の分類からも選択可)
(松下記念病院
川崎達也)
0 件のコメント:
コメントを投稿