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2024-03-04

🔍 最新論文:流し読み

📍 Cannon A wave validation as a diagnostic tool in paroxysmal supraventricular tachycardias



  • 背景 房室結節回帰性頻拍(AVNRT)のフロッグ徴候(キャノン A波)は伝統的に知られているが体系的評価はされていない
  • 対象 短いVA間隔(AVNRT+中隔副経路AVRT)と長いVA間隔(非定型AVNRT+左自由壁副経路AVRT)に分類した100名
  • 結果 キャノンA波はAVNRTと関連しないが(p = 0.058),短いVA間隔と関連(p<0.001).CVPはVA間隔と反比例(p<0.001)
  • 結論 キャノンA波の存在は短いVA間隔の頻脈という最終診断と関連する

CVPとVA間隔は逆相関
CE-542-03(同グループの発表抄録)

👽 追加コメント
  • フロッグ徴候の機序(房室弁の閉鎖時に右房収縮)を考えれば本研究の結果は理にかなっています.きっと症例数が増えればフロッグサインとAVNRTは有意に関連してくると推測します(本研究では100症例の検討でp = 0.058).
  • 中心静脈圧の上昇は頻脈期間や基礎心疾患とも関連しそうです.心不全を伴えば中心静脈圧が上昇し頸静脈拍動がより明瞭になるからです(自験例).このカエルサインハミングバード徴候(当院提唱)の普及に期待しています.

松下記念病院 川崎達也)

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