👂 解説
- 座位で右耳垂に45度の皺あり(フランク徴候)
- 耳垂の皺は二本あり(double earlobe crease)
- よくみると外耳道の毛(ear-canal hair)あり
- 心電図にはST変化なし(後壁誘導 V7-9 含む)
- 心エコー図では下壁に軽度の壁運動低下あり
- 緊急CAGで回旋枝(#13)に99%の狭窄を確認
- 引き続きPCIで治療(治療中もST-T変化なし)
👀 フランク徴候あれこれ
- 45度の耳垂皺(フランク徴候/Frank's sign)が冠動脈疾患と関連することはメタ解析でも確認されています(Int J Cardiol 2014;175:171-5).
- 本例のように外耳道毛が合併した耳垂皺例では冠動脈疾患の確率がより上昇するという報告もあり(Indian Heart J 1989;41:86-91 ➜ 典型自験例)
- しかし「座位皺 vs 臥位皺」や「片側皺 vs 両側皺」の差異はあまり検討されていません.本例のように同一側に複数本ある耳垂皺の追加意義も不明
👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(松下ERランチ・カンファレンスの名物コーナー)
(松下記念病院
川崎達也)
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