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2022-09-01

”圧迫できない” 内頸静脈拍動

慢性心不全の増悪症例

👹 解説
  • 端座位で右鎖骨上に内頸静脈(+胸鎖乳突筋)の周期的な拍動(隆起)を認めるため,中心静脈圧はかなり上昇していると予想される.
  • 鎖骨上窩で内頸静脈の起始部を用手的に(かなり強く)圧迫したが,内頸静脈の拍動は消失していない点にも注目(解剖図はコチラ
  • 内頸静脈は深部静脈であるため圧迫は容易ではないと思われるが,その拍動は静脈とは思えないほど強い症例も少なくない(他の自験例

👺 ひとり言
  • 個人的な経験では,内頸静脈の拍動を容易に圧迫できない症例は心不全がより重篤なことが多いと思います.一般に拍動上縁が高位ほど中心静脈圧は上昇していると考えられますが,この ”圧迫できない” 内頸静脈拍動 も重症度判定に役立ちます.ただし問題点は,圧迫の程度を定量化することが困難なことです.よって僕は消失するか否かの二択で判断しています.ちなみに表在静脈の外頸静脈はどんな症例でも容易に圧迫できるので,この評価方法は適応できません.

松下記念病院 川崎達也)

2022-08-29

マルファン症候群のMARFANS

📌 Marfan syndrome の特徴を表す下記病態の頭文字
  1. Mitral valve prolapse (medial necrosis of aorta) ➡️ 僧帽弁逸脱(大動脈の中膜壊死)
  2. Aortic aneurysm ➡️ 大動脈瘤
  3. Retinal detachment ➡️ 網膜剥離
  4. Fibrillin defect ➡️ フィブリリン欠損(フィブリリンは結合組織中の弾性線維の形成に不可欠な糖タンパク質)
  5. Arachnodactyly ➡️ クモ指症
  6. Negative Nitroprusside test ➡️ ニトロプルシド試験が陰性
  7. Subluxated lens ➡️ 水晶体亜脱臼

参考)@khaledalotibe1のTwitter 投稿

😅 おまけ
  • ニトロプルシドといえば血管拡張薬ですが,メルカプタン(チオール基)の検出試薬でもあるそうです.よってマルファン様体型を示すホモシスチン尿症を除外するため,ニトロプルシドテストが陰性であることを確認する必要があるようです.
  • そういえば国試的には,「マルファン症候群は常染色体優性遺伝で水晶体の上方脱臼」,一方「ホモシスチン尿症は常染色体劣性遺伝で水晶体の下方脱臼」というのを以前,初期研修医の先生から教えてもらったことがあります(以前の投稿

松下記念病院 川崎達也)

2022-08-25

末梢静脈圧と中心静脈圧

🎓 臨床研究Intensive Care Med 2004;30:627-32
  • 対象は人工心肺装置を用いて待機的心臓手術を行った19症例
  • 末梢静脈圧(PVP)と中心静脈圧(CVP)を侵襲的に同時測定
  • 麻酔導入前後や人工呼吸器前後など様々な状態で188回計測
  • 結果はPVPとCVPは相関し代替可能(差は-0.72〜0 mmHg)

😀 独り言
  • 頸静脈所見を用いた中心静脈圧の推定を日常臨床で活用されていても,末梢静脈圧にはあまり関心を持っておられない方が多いように思います.
  • もちろん頸静脈のように波形から病態推定は困難ですが,中心静脈圧が上昇しているか否の判定できそうです(方法論の問題はありますが...)

松下記念病院 川崎達也)

2022-08-22

🎯 今週の一枚

息切れで来院した高齢者の手背(姿勢は座位で手は心臓の高さ)



松下記念病院 川崎達也)

2022-08-18

👴 歴史クイズ




松下記念病院 川崎達也)