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2020-07-02
👴 歴史クイズ
(Public Domain)
🇦🇹
アイゼンメンジャー
オーストリアの耳鼻咽喉科医Viktor Eisenmenger(1864-1932)で,左右シャントを有する先天性心疾患で経年的に肺血管抵抗が増加して右左シャントからチアノ-ゼを生じた状態(アイゼンメンジャー症候群/Eisenmenger's syndrome)を発見した(Zeitschrift für klinische Medizin 1897;32:1-28)
アイゼンメンジャー化した動脈管開存症(PDA: Patent Ductus Arteriosus)に特徴的な身体所見
differential cyanosis
(上肢 ➜ チアノ-ゼなし/下肢 ➜ チアノ-ゼあり)は覚えておきたい病態である.その機序は,動脈管内の血流は通常大動脈から肺動脈方向であるが,アイゼンメンジャー化すると逆転するため
🉐
関連投稿
➜
過去の歴史クイズ
(※画面右にあるラベル一覧からも選択可能です)
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
(
松下記念病院
川崎達也)
2020-06-29
📣 心音クイズ:サウナ中に胸痛を自覚した症例
👾
解説
心尖部〜3Lの広範囲で収縮中期の過剰音とそれに続く収縮期雑音あり
バルサルバ負荷で過剰心音は早期に出現し,上体挙上で雑音量が増加
下肢挙上では過剰心音や心雑音に著変なし(典型例では雑音が減弱!)
心エコー図で非対称性中隔肥大と
収縮期僧帽弁前方運動
SAMを認めた
心音・心エコーMモードでSAMの中隔接触時と過剰心音の一致を確認
最終的に偽性
駆出音
(別名はSAM関連音やSAMサウンド)と診断した
👶
ポイント
閉塞性肥大型心筋症では心音がダイナミックに変化
😎 余談
本例は来院時に胸部X線で肺うっ血があったため,左心不全と診断され入院してカルペリチド(ハンプ®)と利尿薬が投与されていた.もちろんこれらの薬剤はすぐに中止して補液を開始した.
閉塞性肥大型心筋症のショック時や心不全時には,通常の治療とは逆の対応が求められることがあるので要注意.閉塞性肥大型心筋症では身体所見がその診断にとても有用であることを再確認
🉐
関連投稿
➜
心音
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フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
(
松下記念病院
川崎達也)
2020-06-25
ペースメーカ術後
😳 ペースメーカ植込み1月後に再診した症例
術中および術後経過は順調で退院したが1月後に創部感染が疑われた
疼痛や発熱がないため,抗菌薬は投与せずに排膿切開もしなかった
感染は局所に限局していると判断して1週間後に再診することにした
😙 1週間後の再診時
患者さんによると,病変はどんどん黒くなり自壊したが,その後は病変は乾燥しているようであった.この時点で行った採血で炎症反応はなし.
当院ではペースメーカ植込み後は,深部をV-Loc™で連続縫合 ➜ 浅部をPDS*II™で埋没縫合 ➜ ステリストリップ™で表皮固定している.
おそらく創部から侵入した菌が合成吸収性モノフィラメント縫合糸であるPDS*II™に局所感染したと考えられた(ただし毛嚢炎の合併もあり?).
創部に露出していたPDS*II™の2糸取り除いた(容易に抜去できた).PDS*II™の張力保持期間は約6週間で,吸収期間は180~210日(
引用
).
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
(
松下記念病院
川崎達也)
2020-06-22
🐸 おなじみの所見ですが…
発作性心房頻拍の症例
👁🗨
解説
臥床では右鎖骨上窩に内頸静脈の早い拍動であるフロッグサインが明瞭に確認できる
座位でフロッグサインは不明瞭であるが,ビデオ後半の深吸気では僅かに認められる
🎯
独り言
フロッグサインには様々な出現パターンがあるため,体位変換に加えて常に呼吸調整も試みたい(例:座位 ➜ 深呼吸 ➜ 臥床 ➜ 深呼吸 )
中心静脈圧が上昇しているため座位ですぐに気がつくフロックサインもあるが(
コチラ
),臥位の深吸気で初めて分かる症例もある(
コチラ
)
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
(
松下記念病院
川崎達也)
2020-06-18
🙌 末梢クイズ
末期心不全による悪液質で
緩和療法
中の症例の下腿
🍩
指輪っかテスト陽性
Positive finger-ring test
下腿の最大径部を患者さん自身の母指と示指で作った指の輪っかで囲むテスト
指輪っかが下腿の最大径部よりも大きいなら(陽性)なら
サルコペニア
を疑う
東京大学老年学のTanakaらが開発した(
Geriatr Gerontol Int 2018;18:224–32
)
サルコペニアと関連するオッズ比は下図で"just"なら2.4倍,"smaller"なら6.6倍
(
Geriatr Gerontol Int 2018;18:224–32
)
🉐
関連投稿
(サルコペニア編)
5m歩行テスト
老嚥(ろうえん)Presbyphagia
Dynapenia ≠ Sarcopenia
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
(
松下記念病院
川崎達也)
2020-06-15
下腿浮腫 Leg edema
下腿浮腫で循環器内科を受診した症例
🔎
解説
圧痕性浮腫(pitting edema)である ➜ リンパ浮腫や甲状腺機能低下症,蜂窩織炎,血腫は否定的
脛骨前面の圧痕の回復が40秒未満(
fast edema
) ➜ 低アルブミン血症(概ね2.5g/dL以下)を示唆?
本例は最終的にIgG4関連疾患による浮腫が疑われた(本例の血清アルブミン値は3.1g/dLであった)
🏈
コメント
fast edemaの原因は多彩(肝硬変・低栄養・ネフローゼ症候群・蛋白漏出性胃腸症・悪性腫瘍など)であるが,
病態はほぼ低アルブミン血症
とされている.しかし本例のような反例が日常臨床では少なくない.
圧痕性浮腫の正式な判定方法:脛骨前面を5~10秒間,約5mmの深さで圧迫し,回復時間に40秒未満なら
fast edema
,40秒以上なら
slow edema
(
日内会誌 2018;107:195-201
)
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
(
松下記念病院
川崎達也)
2020-06-11
🏆
論文:デュロチー徴候 Duroziez sign
当院の専攻医である川俣先生のイメージ論文が出版されました
大動脈弁逆流症で鼠径部を圧迫すると拡張期雑音が生じる現象
フランスの医師であるPaul Louis Duroziez(1826–1897)が発見
正しい手技で感度100%,特異度90%(
South Med J 1981;74:459–67
)
(
Circulation Reportsdoi:10.1253/circrep.CR-20-0029
)
※論文のSupplementary Filesである音声は
コチラ
で実際に聞くことができます
👿 身体所見に関する「論文」の過去の投稿は
コチラ
(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
(
松下記念病院
川崎達也)
2020-06-08
📣 心音クイズ:前日からの息切れで来院した症例
👾
解説
典型的な機関車の駆動音(シュポシュポ)➜ 心膜炎で決まり!
心エコー図で心収縮力の低下と心膜液貯留(弁膜症なしと判断)
心膜炎を合併した急性心筋炎による急性左心不全と診断したが…
後日,心筋浮腫を判定するため行ったMRIで大動脈内にフラップ
最終診断は急性大動脈解離+大動脈逆流+心嚢穿破による心膜炎
発症早期は頻脈があり大動脈弁逆流が認識できなかったと推測
👶
ポイント
身体所見は大切であるが
アンカリング・バイアス
には要注意
🉐
関連投稿
➜
心音
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フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
(
松下記念病院
川崎達也)
2020-06-04
👴 歴史クイズ
(Public Domain)
🇬🇷
アリストテレス
古代ギリシアの哲学者Aristóteles(紀元前384-322)で患者の胸に耳を直接当てて聴診しながら医療を施行した(聴診の元祖?)
哲学者ソクラテス(紀元前469-399)の弟子プラトン(紀元前427-347)の弟子で,人間の本性は「知を愛する」ことにあると考えた
『ヒポクラテスの誓い』
で有名な古代ギリシアの医者ヒポクラテス(紀元前460頃-370頃)も聴診を行いながら医術を施していた??
🉐
関連投稿
➜
過去の歴史クイズ
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フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
(
松下記念病院
川崎達也)
2020-06-01
🐸 頸静脈クイズ
突然生じた動悸感と起立時の立ちくらみで来院
🐸
フロッグサイン
右鎖骨上窩で内頸静脈の早い拍動が視認できる(由来はカエルの喉元の動きに似るため/命名者は不明?)
心電図では2:1伝導の心房頻拍が疑われた(下図)➜ 治療抵抗性で最終的に電気的除細動で洞調律に回復
機序は心房収縮のタイミング(矢印)が収縮期(三尖弁閉鎖中)であるため心房内血流が内頸静脈に逆流
本例ではP波のタイミングは2種類(QRS直前とT波後半)➜ よくみると頸静脈の隆起も大小の2種類?
🐤 独り言
フロッグ・サインは日常臨床でしばしば見かける(
自験例1
・
自験例2
).頸静脈の規則正しい速い拍動から安易にフロッグ・サインと誤診しないことが大切(
自験例
).フロッグ・サインは内頸静脈の早い
隆起
(陽性波)であるのに対して,心不全の頻脈時は早い
陥凹
(陰性波)を示す(
自験例
).
身体所見の大家
サパイラ先生
は心拍数が毎分100回以上では(初心者は)波形解析を試みないよう述べている(Sapira's Art and Science of Bedside Diagnosis, p363)が,フロッグ・サインは分かりやすいので覚えておきたい.ついでに不整脈を停止させる
修正Valsalva⼿技
も復習しておきたい.
フィジカル 広場 心臓 physical exam examination
(
松下記念病院
川崎達也)
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