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検索キーワード「漏斗胸 右室拍動」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示
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2022-12-15

漏斗胸と右室拍動

心電図異常の精査で来院した無症候例の座位

🐤 解説
  • 左右対称の胸骨および肋骨の陥凹 ➜ 漏斗胸と診断
  • 心窩部に出現と消退を繰り返す拍動を認める(矢印)
  • 拍動は吸気時には明瞭であるが,呼気時には不明瞭
  • 頸静脈は座位陰性,クスマウルや左上肢挙上も陰性
  • BNP値は正常内で心エコー図や冠動脈CTも異常なし

 🐦 つぶやき
  • 心窩部の明瞭な拍動は,拡大した右室が前胸部と広い範囲で接するために顕性化した右室拍動が多いと思われます(稀に肝拍動のこともあり)
  • しかし心疾患(特に右室負荷)を認めない症例で,明瞭な拍動を呈することは稀です.本例ではやはり漏斗胸が関連していると考えられます.
  • 漏斗胸では吸気時の胸郭容積の増加が制限されます.吸気時には右室への静脈還流も増加するため本例では右室拍動が目立ったと理解しました.

(松下記念病院 川崎達也)

2023-01-12

るい痩と右室拍動:COPD症例

息切れで来院した症例の端座位

🐇 解説
  • 心窩部に周期的な拍動(心尖拍動は視認せず)
  • るい痩が目立ち腹式呼吸をしている ➜ COPD?
  • 口すぼめ呼吸はないがフーバー徴候あり(矢印)
  • 頸静脈は座位陰性で心エコー図で右室負荷なし
  • 長期の喫煙歴もありCOPDによる息切れと判断

 🐀 つぶやき
  • 心窩部の周期性拍動は拡大した右室が前胸部と広い範囲で接するために顕性化した右室拍動が多いと報告されている
  • 本例には右室負荷はなく,るい痩で右室拍動が目立ったと思われた(つい先日,漏斗胸の右室拍動も経験 ➜ コチラ)
  • COPD例でるい痩が多いのは呼吸筋エネルギー消費の増加(健常者36~72kcal/日の10倍が必要)など(過去の投稿)

(松下記念病院 川崎達也)

2024-06-20

漏斗胸:V1 ≒ aVR

検診で心電図異常を指摘された男性(無症状)

👶 解説
  • 前胸部に陥凹があり漏斗胸と判断
  • 心窩部に周期的陥凹もあり(矢印)
  • 橈骨動脈の拍動と一致し右室拍動
  • 本例は無症状で心エコー図も正常

😃 追加コメント
  • 漏斗胸では胸郭の前後径が小さくなり,右心系の異常がなくても明瞭な右室拍動をしばしば経験します(他の自験例:コチラ).三尖弁や僧帽弁の逆流を伴うこともありますが,本例くらいの漏斗胸で問題になることは少ないと思います.
  • 本例の受診契機は心電図異常でした.漏斗胸26例の手術前後での心電図検討:II誘導のP振幅とV1のP陰性振幅が減少,平均QRS幅の減少,Sokolow-Lyon指数の減少,V4-V6のJ波が増加(J Electrocardiol 2016;49:174-81)   
  • 漏斗胸の心電図にはもっとピンポイント判定法があるようです.それはV1の陰性P+Qrパターン+陰性T波です(北海道医報 第1249号).V1電極がaVRと同じ角度になるからだそうです(なるほど&何事もその道の匠はすごい😳)


(松下記念病院 川崎達也)

2022-02-21

傍胸骨版クスマウル徴候 Parasternal Kussmaul's sign

息切れで来院した中年男性(向かって左が頭側)

🐳 解説
  • 胸骨部分がやや陥凹しているが漏斗胸というほどではない.胸骨左縁(動画の奥側)に少し拍動が確認できる(特に電子聴診器を置いた拡大像).よく見ると吸気時にその拍動が明瞭になっている.
  • 傍胸骨拍動は胸壁が薄い若者で認めることはあるが,正常では触知されない.中年である本例の傍胸骨拍動は,触診持続時間の短いタッピング(容量負荷)というより持続時間の長い抬起性(圧負荷)
  • 本例の頸静脈は仰臥位で ”まさしく” 怒張し,心尖部でⅢ音を聴取した(ただし下腿浮腫はほぼなし).引き続き心エコー図で心収縮力の低下と肺高血圧を確認した(現時点では拡張型心筋症の疑い)

🐟 おまけ
  • 傍胸骨拍動は肺高血圧に伴う右室負荷を示唆(ただし稀に左房拍動や肺動脈拍動もあり).また吸気に伴う右室拍動の明瞭化は稀ならず経験(他の自験例)
  • 明瞭な傍胸骨拍動は稀です.特異度が高い検査なので僅かな所見を見逃さないためにも是非,呼吸時相の意識や吸気負荷の追加(クスマウル徴候の傍胸骨版)

(松下記念病院 川崎達也)